【新鋭王座決定戦】松尾V!A2級で初の快挙

[ 2012年1月30日 06:00 ]

新鋭王座決定戦の優勝戦を制し、ガッツポーズの松尾

 芦屋ボートのG1「第26回新鋭王座決定戦」は29日、12Rで優勝戦が行われ、4号艇の松尾昂明(26=福岡)がまくって快勝。優勝賞金1000万円とともに、SG総理大臣杯(3月15~20日、戸田)の出場権を獲得した。A1、A2、B1、B2の4階級制に変更された95年以降、A2級選手による新鋭王座制覇は初の快挙。また、今年から王座を優勝しても新鋭戦卒業とはならないため、9月の徳山で新鋭王座連覇を狙うことも可能だ。

 思い切りのいいまくりが身上の松尾だが今回は読みもさえていた。スタート展示では土屋が前付けして松尾は5コース。しかし、本番では土屋が動かず、進入は枠なりに収まった。さらに大池が3カドに引き、進入状況は一変してしまう。それでも慌てることはなかった。「土屋さんがダッシュでもS練習をしていたし、本番は枠なりになると感じていた。大池も3カドではスタートを決められないだろうと思っていた」

 予想通り大池が立ち遅れた上に、鋭い洞察力を発揮した松尾が決めたスタートはコンマ06のトップS。イン茅原に抵抗すら許さず、一気にまくり切ってG1初優出Vを成し遂げた。

 今回の新鋭王座を制したことで総理杯の出場権を獲得。今後はワンランク上の活躍が期待されるが、現A2級とあってか目標は控えめだ。「まずはA1に戻って、それを維持したい。総理杯?僕なんかが出場していいのかな。新鋭王座連覇とかも意識するとFしてしまうので考えないようにする」。豪快なレーススタイルとは裏腹に、普段の謙虚な姿勢を崩すことはなかった。

 だが、胸の奥では闘志を燃やしている。「A1でもB2でもスタートは00までしか行けない。いつも通りダッシュから攻めていきたい」と積極果敢なレースを披露することを誓った。3桁の期別から初めて誕生した新鋭チャンプが、今度は最高峰の舞台で若さあふれる走りを見せてくれるはずだ。

 【優勝戦VTR】進入はS展示125・346、本番は12・3456。カドに引いた大池は仕掛け遅れ。フルダッシュで伸びた松尾が一気にまくって決着。壁不在の苦しい展開から茅原がインを残して2着。最内差した大池が土屋と池永に道中競り勝ち3着。

 ◆松尾 昂明(まつお・たかあき)1985年(昭60)5月24日、福岡県生まれの26歳。福岡支部所属の100期生。同期は桐生順平、鎌倉涼ら。07年5月に若松でデビュー。初Vは10年1月の若松タイトル戦。今回が3度目の優勝。1メートル65、50キロ。血液型O。

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2012年1月30日のニュース