【AR共和国杯】新居一転カリバーン、ヒーロー継承だ!

[ 2011年11月1日 06:00 ]

転厩初戦でG2制覇が期待されるカリバーン

 今週の東京メーンはハンデの名物重賞「第49回アルゼンチン共和国杯」。札幌記念5着、オールカマー3着と上昇ムードのカリバーンに注目だ。河野通文厩舎の解散に伴い、鹿戸雄一厩舎へと移籍して臨む初戦。短期放牧から帰厩後もしっかりと乗り込まれており、重賞初Vへの態勢は整った。

 カリバーンが心機一転、重賞初制覇を目指す。重賞戦線でも好走を続け念願のタイトルまで、あと一歩。「期待の大きい馬だからその声に応えたいというプレッシャーはある。だが、普段通りにやるだけだよ」。素質馬を迎え入れた鹿戸雄師はいい意味でリラックスしている。

 昨年秋から年明けにかけての3連勝で一気に波に乗った。好位で構えて直線で逃げ馬をつかまえ、後続をグッと引き離す教科書通りの競馬。3連勝目の白富士Sではリディル(スワンS)、セイクリッドバレー(新潟大賞典)といった後の重賞勝ち馬を抑え込んだ。休み明け、重賞初挑戦の札幌記念でも直線で先頭に立ち、残り100メートルまで踏ん張って見せ場(5着)をつくる。続くオールカマーでも、勝ったアーネストリーには歯が立たなかったが、外からジワジワと伸びて3着。タイトルをつかむだけの地力は既に備えている。

 この中間、オーナーサイドからの連絡で移籍を知った鹿戸雄師。まずは「いい馬が来るな。これは楽しみだ」と感じたという。宮城・山元トレセンから10月12日に帰厩して、週に2本、しっかり速い時計を出してきた。「放牧先でも入念にケアしていたわけだし、調教も積んでいた。適度にリフレッシュして何の心配もない」。新しい環境にも慣れ、順調に時計を積み上げてきた。

 26日の1週前追い切りはWコースで3頭併せから1馬身先着。「いい動きだったし順調そのもの。天皇賞は除外になったが、これは織り込み済み。目標の一戦に向けて仕上がっている」と指揮官は自信を隠さない。3年前のこのレースをスクリーンヒーローで制し、そのままジャパンCも手にした鹿戸雄厩舎。カリバーンも一気に頂点へと飛躍する可能性を秘めている。

続きを表示

この記事のフォト

2011年11月1日のニュース