【キーンランドC】カプチーノ“おいしい”56キロ

[ 2011年8月24日 06:00 ]

キーンランドCで始動するジョーカプチーノ

 熱戦が続くサマースプリントシリーズはいよいよ終盤戦。札幌メーンの第4戦・キーンランドCはシリーズ優勝の行方を占うだけでなく、秋の頂上決戦・スプリンターズSにもつながる重要な一戦になる。安田記念5着以来のジョーカプチーノは前走後の放牧で英気を養い、調整は順調そのもの。勝って秋に弾みをつける構えだ。

 北海道シリーズをステップに秋の大舞台へ。スプリンターズSを目指すジョーカプチーノが始動する。現在は函館に滞在。G1馬限定の特殊ゼッケンを着用していることもあって厩舎地区を運動しているだけで存在感は十分。500キロを軽く超える、筋肉質の馬体は迫力満点だ。坪田厩務員が近況を報告する。

 「先々週の土曜に入厩した時は体つきがまだ緩くて、ちょっと時間が足りないかと思ったが、だいぶ締まってきた。賢くて自分で体をつくっていける馬なので、こちらがあれこれ心配しなくていい」

 前走・安田記念5着後は放牧へ。夏休みでリフレッシュし、当初はセントウルSで始動するプランもあった。ただ、それだと暑い時季に栗東に戻らなければならない。その点、このローテーションなら涼しい函館での調整が可能。ここまではイメージ通りと言っていい。

 「いい感じに来ているし、56キロというのが大きいね。この重量で出られるのを先生が早い段階で気付いて、それで放牧先にも連絡して乗り込んでもらった。息はできている」。09年NHKマイルC、今春のシルクロードSを制した実績馬が他馬と同じ56キロなのはちょっと意外。他陣営からは「G1馬と重量差がないのはきつい」という声も上がったほど。

 条件良し、仕上がり良しと来れば、あとは秋へ好スタートを切るだけ。今年3月の高松宮記念は1番人気に支持されながら、3コーナーで致命的な不利を受けて不完全燃焼の10着。“秋こそは”という陣営の思いは強い。坪田厩務員は「洋芝の札幌は初めてだけどパワーがあるから合うんじゃないかな。いい状態で放牧から帰ってきたし、いい形で次につなげていきたい」と続けた。

 昨秋のスワンS(3着)が1年5カ月ぶりで好走したように、もともと気のいいタイプで休み明けを苦にしない。いきなり全開ムードだ。

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2011年8月24日のニュース