【皐月賞】ベルシャザール“夢の1冠”師に捧ぐ!

[ 2011年4月22日 06:00 ]

<皐月賞>隊列を組んで歩くベルシャザール

 厩舎の看板ダノンシャンティの故障が20日に判明。松田国師は「オーナーにもファンにも申し訳ない」と肩を落とした。それでも、トレーナーの紡ぐ夢はひとつじゃない。

 「落胆していますが、別の馬にも同じだけ責任があります。ベルシャザールの皐月賞に向けて、できることは全てやらないと」と不屈の闘志を見せる。

 「自分の管理したダービー馬キングカメハメハの子で、自分のところで調教してクラシックを獲りたいんです」

 その夢を担うベルシャザールは、とりわけ同産駒らしい特徴があるという。

 「お父さん同様に胸前が狭くて脚長。そうした体形は似てますね」とトレーナーが言えば、父子の主戦を務める安藤勝も「自分の乗ったキングカメハメハ産駒では、父にイメージが一番近い」と証言する。

 NHKマイルC→ダービーを制した父に似るなら、皐月賞が東京芝2000メートルで開催されるのが追い風となる。

 「こうした体形の馬は器用な脚でなく、ロングスパートがかけられますからね。東京向きです」とトレーナーが東京適性の高さを全面肯定する。今年の3歳牡馬クラシック戦線は「レースするたびに勝ち馬が変わる」と混戦の下馬評を支持しつつ、この馬の力量への信頼は揺るぎない。

 「ベルシャザールの走ったホープフルS、スプリングSのレベルが高いと思います。前走は2着ですが、苦しい所をこじ開けて伸びました」

 G1獲りにつながる中身の濃い臨戦態勢に自信を見せた。

 枠順は11番に決まった。「アンカツさんが望んでいたあたりの枠。外の先行馬をさばいて好位につけられれば」と歓迎ムードだ。

 信念を貫き通して多くのG1馬を送り続ける松田国流の系譜に、この皐月賞でまた1頭加わるはずだ。

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2011年4月22日のニュース