【オークス】競馬史に残る死闘でアパパネ2冠!

[ 2010年5月24日 06:00 ]

 長い長い写真判定。検量室でアパパネの金子真人オーナーは、傍らの国枝師に本音を吐露してした。

 「ここまで来たら同着でいいんじゃないかな」
 その直後、JRA初のG1・1着同着の判定が下った。金子氏は国枝師や蛯名とガッチリ握手すると、名勝負の健闘を称え、サンテミリオンの横山典にも手を差し伸べた。04年キングカメハメハのダービーを皮切りに7年で成し遂げたクラシック完全制覇。験を担いで枠(8枠)と同じピンク色のネクタイとシャツで着飾った金子氏は「負けたと思いました。持ち馬で1着同着は初めて。それがG1でなんて…。信じられません。不思議な2冠。クラシック全冠?感無量です」と喜びに浸った。そして夢は早くも05年ディープインパクトの牡馬3冠に続く牝馬3冠へ。同オーナーは「(クラシックに入ってない)秋華賞はムードインディゴ(08年2着)で悔しい思いをしたので。ぜひ3冠を達成したい」と目を輝かせた。
 サンテミリオンの吉田照哉オーナーも柔和な笑みを浮かべていた。代表も務める社台ファーム生産馬ダイワスカーレットが、ウオッカに2センチ差の写真判定で屈した08年11月天皇賞・秋から1年半。吉田オーナーは「あの時は悔しい思いをしたから負けないで良かった。(ノーザンファーム代表の吉田勝己代表と)兄弟で同着?うれしいです。名勝負でしたね」としみじみと語った。ダービーには2冠を目指すヴィクトワールピサ、ペルーサ、エイシンフラッシュと生産馬3頭が出走。「来週はうちの馬同士で同着になってくれれば…」と競馬史に残る死闘に酔っていた。

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2010年5月24日のニュース