【ダービー】王者の風格ヴィクトワールピサ2冠へ万全

[ 2010年5月24日 06:00 ]

<ダービー・日曜追い>CWコースで3頭併せで追い切るヴィクトワールピサ

 07年に生産された7611頭(持ち込み馬や輸入された外国産馬を含む)の頂点を決める競馬の祭典「第77回ダービー」が30日、行われる。近年屈指の好メンバーがそろい、中でも主役は史上22頭目の皐月賞→ダービーの2冠を目指すヴィクトワールピサだ。23日は栗東トレセンで日曜追い切りを行い併せ馬での調整。素軽い身のこなしを見せて万全の調整ぶりをアピールした。

 王者の風格が漂っている。ヴィクトワールピサはレース1週前の日曜朝、角馬場からCWコースのメニュー。バガボンド(3歳未勝利)を追走、ラスト3Fから併せて最後は併入した。馬なりでの調整だが、スッと併走馬に取りつく動きの速さはさすが皐月賞馬。調教後の角居師の口ぶりからも仕上がりの良さが伝わってくる。
 「いい感じに仕上がっている。レース週に向けてあとは状態を確認するぐらい。ジョッキーに感触を確かめてもらうくらいだね」
 皐月賞で見せたパフォーマンスをそのまま発揮できれば、ダービー馬に一番近い存在であるのは間違いない。それくらい強い勝ちっぷりだった。向正面すぎまでは後方だったが、鞍上の意のままに内々をスムーズにさばくと直線入り口では先団直後に。インがビクトリーロードとみるや、迷わずその1頭分のスペースを突いて抜け出し、1馬身半の着差以上に力の違いを見せつけた。角居師は「(その時よりも)良くなってると思う」と話し、出来は前走以上。近年まれに見る強豪がそろっても、王者として真っ向から堂々と迎え撃つ。
 「折り合いは付くから距離は問題ない。順調に来てるし、いいレースができると思う」
 ここで勝てば07年ウオッカに続く厩舎2頭目のダービー馬となる。新たな厩舎の看板馬として偉大な先輩に続けるか。陣営の意気込みは相当なものだ。

続きを表示

2010年5月24日のニュース