【ダービー卿CT】フィフスペトル“当然”12秒0

[ 2010年4月1日 06:00 ]

ボーダレスワールド(右)と併せて坂路で追い切るフィフスペトル

 すさまじいばかりのラストの迫力。連勝での重賞獲りへ、フィフスペトルが万全の態勢を整えた。

 美浦の坂路でボーダレスワールド(5歳1600万)から2馬身先行。相手が追いつくのを待ち、ラスト1Fは火の出るような叩き合いだ。稽古駆けするボーダレスがグッと前へ。フィフスペトルも力感あふれるフットワークで抵抗。僚馬が首ほど前に出たところがゴールだった。タイムは1F12秒0。ボーダレスが出した11秒9は、この日のラスト1F最速タイだから、この併せ馬のレベルの高さが分かる。
 「やりすぎることもなく、いつも通り。前走もしっかりやったが、似たような感じできている」。加藤征師は、このくらい当然と言わんばかりの涼しい顔だ。前走・東風Sは函館2歳S以来、実に1年7カ月ぶりの白星。これについても「立ち直ったというのではなく、適距離が見えたということでは。(負けていた間も)強い相手とやってきたわけだから」と冷静に振り返った。
 地力強化もうかがえる。昨年暮れに“栗東留学”をしていた時期があったが「そのころから前脚のフットワークが大きくなった」と指揮官は語る。中山コースも最適と分析する。「使える脚の長さと直線の長さがマッチしているようだ。あまり直線が長くても合わないからね。立ち回りのうまさも中山向きだろう」。さまざまな競馬場、条件を使いながら、ついに見つけた得意コース。中山マイルで連勝、そして函館2歳S以来の重賞2勝目を狙いにいく。

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2010年4月1日のニュース