【高松宮記念】自信アリ!キンシャサノキセキ主役狙う
春のスプリンター決定戦「第49回高松宮記念」。香港馬の回避で混戦ムードが漂う中、主役の座を狙うのがキンシャサノキセキだ。08年にはスプリントG1で2着2回と、あと一歩のところで涙をのんでいる。7歳にして本格化、重賞3連勝中の勢いでスプリント戦線の頂点に立つ構えだ。
重賞3連勝中のキンシャサノキセキが、一気にG1タイトル奪取を狙う。南半球産で9月の遅生まれ。その分、成長するのにも時間がかかった。7歳になり、ようやく完成の域に達してきた。調教で手綱を取る菅沼助手が感触を口にした。
「気性面で成長したね。カッカするところがなくなった。若いときは調教でも引っ掛かって抑えるのに苦労していた。気が強くて走り過ぎていたが、抜けて走れるようになった。それが結果につながってきた。全体的に力もつけているよ。オンとオフのスイッチが自分で分かってきたんじゃないかな」
素質は、もともとかなりのものがあった。だが、精神的に燃えやすい気性で、その能力を実戦でなかなか発揮することができなかった。年齢を重ねて落ち着きが出て、気持ちをコントロールできるようになったことが結果に結びついてきた。前走・オーシャンSは苦手な道悪の馬場で、重量は初めて背負う58キロ。厳しい条件だったが、あっさりと克服した。これまでG1は6戦して2着2回、3着1回とあと一歩だったが、今の充実ぶりなら、十分に手が届きそうだ。
18日の1週前追いでは、ポリトラックコースで馬なり調整。単走だったが、いい具合に気合が乗っていた。時計は5F68秒5~1F12秒0をマーク。菅沼助手は「予定通りだね。しまい重点で直線だけ気持ちよく走らせる感じ。前走後も疲労はなく、元気いっぱいだよ。このまま本番に行ってくれれば楽しみ」と笑顔を見せていた。
スプリングSでは、厩舎の後輩アリゼオが完勝してクラシック舞台へ名乗りを上げた。厩舎の勢いも大きな追い風となりそうだ。大人になったキンシャサノキセキが、主役として堂々とG1の舞台へ乗り込む。
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