【菊花賞】「最近よく言われるよ。ディープの弟かって」

[ 2009年10月24日 09:19 ]

<菊花賞>良血フォゲッタブルは最後の1冠を虎視眈眈と狙っている

 本格化した良血馬に、英雄の姿が重なった。

 坂路を4F75秒5で上がった後、ポリトラックコースでのキャンターに入ったフォゲッタブル。首を下げて気合を乗せつつ、しっかりと四肢を伸ばす。その様子は、かつてディープインパクトが軽快に脚慣らしをしたフォームと、うり二つだった。鞍上の池江助手も、当時と同じ紫のジャンパーを着ており、さらに既視感が増す。英雄が再び姿を現したのかと思わせる、幻想的な光景だった。
 「最近よく言われるよ。その馬、ディープの弟かって」。かつて最強馬を担当した市川厩務員が語った。プロの乗り手たちも驚くほど、英雄と走り方が似てきた。「けさ(23日)もいい気合乗りで、雰囲気は抜群だった。今度は長距離戦でリラックスが重要だから、これ以上は気合を乗せる必要はなさそうだ」。大一番に向けて状態は絶好だ。
 精神面の強さは折り紙付き。「レースでカリカリせず、引っ掛かりもしない。普段はやんちゃでも競馬には集中する」。レース前に消耗することなく、道中での折り合いもバッチリとあれば、大きなアドバンテージ。ディープの走りを身につけた上昇馬が、混戦の菊を制すか。

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2009年10月24日のニュース