【ヴィクトリアM】馬単先生 女王ウオッカは負けない

[ 2009年5月16日 06:00 ]

<ヴィクトリアM>馬単先生こと鳥谷越明記者はウオッカを本命に推した

 【鳥谷越明のメーン見解】予想の土台となるポイントが、これほど明確なG1も珍しい。ただ、結論を出すまで大いに悩む難しい命題でもある。さてウオッカをどう評価すべきか?

 ダービー、安田記念、天皇賞・春と東京芝の牡馬混合G1を3勝。説明するまでもなく、歴史に残る名牝だが、前走のドバイDFが2番手からズルズル後退という信じられない負け方。牝馬にはよくある“燃え尽き症候群”で、マックスの能力を発揮するために必要な「気力」がなくなった可能性を否定できなかった。
 馬の心理を正確に調べることは不可能。ここは調教過程、動き、陣営の見立てから総合的に判断するしかない。1週前に5F63秒3という速い時計で強い負荷をかけ、今週はしまいの反応を見る形で1F11秒3(5Fは67秒4)と素晴らしい伸び。調教過程と動きには文句のつけようがない。
 感触を確かめた武豊は「今までで一番いい」、管理する角居師も「すべてうまくいっている」と陣営も絶賛コメントのオンパレード。結論としては、前走は単に相手が強すぎただけ、と判断したい。今回のメンバーで、ドバイDFに出走してウオッカに先着できた馬はいないはず。全盛期より多少パフォーマンスが落ちたとしても、この相手なら素直に本命視が妥当だ。
 対抗も地力重視でカワカミプリンセス。マイル戦の経験は2年前のこのレース(10着)だけだが、当時は半年ぶりの実戦。芝7F【2・0・0・0】でもあり、距離不足とは思えない。新興勢力からショウナンラノビアが▲。1600万戦でハンデ52キロとはいえ、前走Vは時計も内容も圧巻の強さ。未知の魅力にあふれる。
 同コースのクイーンC勝ちが光るリトルアマポーラ、出来の良さが際立っている8歳馬ジョリーダンスも軽視は禁物。大穴候補として、久々に得意の左回りとなるヤマニンエマイユを挙げておく。(フジテレビ「みんなの☆ウマ倶楽部」、グリーンチャンネル出演中)

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2009年5月16日のニュース