なぜだ…ロジユニヴァース大惨敗/皐月賞

[ 2009年4月20日 06:00 ]

<第69回皐月賞>断然人気も14着に敗れたロジユニヴァース

 歓声が悲鳴へと変わっていく。4コーナー、勝負どころ。外から有力馬が次々と上がっていく中、6番手で構えたロジユニヴァースの手応えが悪い。直線を向いた時はポジションを落として馬群の中。横山典が右ムチを2度振るったが、反応することはなかった。無傷の4連勝、単勝1・7倍で臨んだ大一番。終わってみれば、勝ったアンライバルドから1秒9も離された14着の惨敗だった。

 「どうしたんだろう、分からない。どう見た?あんなに負ける馬なのか!?」。横山典は首をひねり、報道陣に逆質問を投げかけた。「いつでもゴーサインを出せば動ける位置にいた。4角は馬なりで上がってこなければ駄目。ところが、モタモタしていた。何ともなければいいが…」。道中の進め方は完ぺきだった。上々のスタートから6番手付近に位置し、ボコボコしたインを避け、向正面で外に出した。すべては横山典のシナリオ通りに運んだ。だが、肝心の勝負どころでガス欠に陥った。
 敗因を特定するのは難しいが、厳しいラップがジワジワとスタミナを奪った可能性はある。ゴールから4F手前のラップが11秒9。この地点の200メートルが12秒を切ったのは02年以来で、タフさを求められる競馬だったことは明らかだ。ロジユニヴァースの母系はマイラーで固められているが、この血が厳しい流れに音を上げたのかもしれない。
 萩原師は「大きな原因があることは確か。それを確かめる必要がある。馬体には異常はなかったようなので、まずは敗因を突きとめたい。放牧に出すかなどを含め、今度のことは(久米田)オーナーと相談したい」と語った。横山典が「オレが(勝てると)“吹いた”から負けたのかな。また鍛え直してダービーで頑張ろう」と前向きに語ったのが救いだった。

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2009年4月20日のニュース