ロジユニオーナーが明かす秘密【2】/皐月賞

[ 2009年4月14日 06:00 ]

15歳から競馬を“追いかけ続けている”という久米田正明オーナー

 牡馬クラシック第1弾「第69回皐月賞」。無敗のロジユニヴァースを所有する久米田正明オーナー(64)が、スポニチ本紙のインタビューに答え「G1の表彰台に登るのが夢。何とかいけそうだね」と熱い言葉で自信をみなぎらせた。

 ――競馬歴は相当に長いそうですね。
 久米田氏 15歳から見ていますよ。活躍した馬の走り方は頭の中に焼き付いています。印象に残る馬はカブトシロー(67年有馬記念など)。馬群から100メートルも離れた最後方を走っているのに、直線だけで追い込んでくる。魅力的だったなあ。その馬に乗っていた大崎昭一さん(元騎手)の息子が、萩原厩舎で調教助手をしていて、調教師になった大竹正博さん。これも縁ですから大竹厩舎には2歳馬を2頭預けています。
 ――馬券哲学のようなものはありますか?
 久米田氏 3歳春までは返し馬、3歳秋からはパドックをよく見ます。各馬の調子の良さがハッキリ出るのは、この2カ所です。岡部(幸雄元騎手)さんは、ここぞという時は東京ならケヤキの向こうまで返し馬をしていた。それを見て馬券を買って、よく当てたものです。27歳の時は6週連続で大きい馬券を取って毎週背広をつくりました。7週目も当たった時は妻に毛皮のコートを買いましたよ。
 ――それは驚きです。その馬券名人ぶりを聞けば、ロジユニヴァースが、これだけ勝つのも分かる気がします。
 久米田氏 トキノミノルの10連勝を目指してほしいんです。あの馬は凄かったと、ずっと聞かされてきた。ダービー後に急逝して「幻の馬」と呼ばれたのですが、ならば僕が10連勝する馬を出して、この馬も凄いぞ、幻ではないんだぞ、とファンを喜ばせてあげたいんです。それだけの活躍ができる馬だと思います。私はさまざまなレースのVTRをスローで確認しますが、ロジユニヴァースは走り方が他馬とは違います。トモ(後肢)がグッと深く入るし、腰の入れ方が素晴らしいです。
 ――では最後に皐月賞への意気込みを聞かせてください。
 久米田氏 実は最近、所有馬の故障が続いています(ロジロマンス、ロジゴールド)。だから、とにかく無事で走ってきてほしいと願っています。そして、これまでの各馬のレース展開などを見ている限りでは、何とかいけそうかな、と。横山典弘騎手も好調なので頑張ってほしいですね。

 ◆久米田 正明(くめた・まさあき)1944年(昭19)6月6日、東京都八王子市生まれの64歳。トータル物流業のロジフレックス株式会社(山梨県笛吹市)代表取締役社長。横河電機を経て、99年創業。現3歳世代から初めて馬を持ち、4頭がデビューし、これまで3頭が勝ち上がった。

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2009年4月14日のニュース