誰もがうっとり…ブエナビスタ盤石!/桜花賞

[ 2009年4月9日 06:00 ]

<桜花賞>DWコースで軽快な動きを見せ順調に仕上がるブエナビスタ(左)

 「第69回桜花賞」の追い切りが美浦、栗東トレセンで行われ、大本命馬ブエナビスタが8日、栗東DWコースで迫力満点の動きを見せた。長めの7Fから時計を出し、脚さばきも乱れることなくラスト1F11秒6と抜群の切れ味。陣営がその能力に絶大な信頼を寄せる2歳女王は万全の態勢に仕上がった。

 まさに盤石、それもエアーズロック級と言っていいだろう。牝馬クラシック戦線で不動の主役ブエナビスタが自慢の切れ味を見せつけた。開門から間もなくのDWコース。僚馬併走を前に見る形でスムーズに折り合った。2周目の6F標識を過ぎて、じわりとペースを上げていく。仕掛けた直線は内から抜き去り、ラスト1F11秒6。上がり運動も含め、気配を入念に確認した松田博師は自信たっぷりだ。
 「いつものあの馬のパターンで変わりない。順調にいけば、それでいい」
 前日の7日もDWコースを2周。ここまで追い日以外の調整でも十分に負荷をかけ、しっかりと土台を築いた。だからこそ追い切りで抜群の動きを披露できる。3歳春の牝馬には過酷と思えるメニューをこなしながらも、しなやかさを失わない。山口厩務員は「柔軟性が凄いね。普段の歩き方が硬そうに見えても触ると柔らかい。稽古や競馬の後でも変わらない」と話す。
 陣営には、この馬の能力に対する絶対的な信頼感がある。前哨戦のチューリップ賞で好発進を決めた後に松田博師は「楽でいいな。これ以上良くなる必要がないからな」と話した。皐月賞の有力2騎アンライバルド、リーチザクラウンと一緒に走った新馬戦をはじめ、ブエナビスタは4戦すべて牝馬の枠を超えたパフォーマンスを見せてきた。ストレートに能力をぶつけられれば結果はついてくるはず。その気持ちは手綱を握る安藤勝も同じだ。
 「今の阪神コースは力のある馬が勝っている印象がある。外枠でスムーズに運べる方がレースはしやすいが、内枠になっても騎手がいかにさばくかの問題。広いコースで長い直線。自信を持って乗るしかない」
 阪神1600メートルコースはトリッキーとさえ表現された以前とは違う。外回りの長い直線で追い比べ、地力勝負だ。このコースで白星を重ねてきた2歳女王に死角と呼べるものは全く見当たらない。

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2009年4月9日のニュース