今垣「今までで一番感激」のV/MB記念

[ 2008年9月1日 06:00 ]

ウイニングランでファンに向かって手を振る今垣光太郎

 ナイターキング華麗なる復活!若松競艇のSG「第54回モーターボート記念」は31日、優勝戦が行われ、2号艇の今垣光太郎(38=石川)がまくり差して快勝。優勝賞金4000万円を獲得するとともに、04年蒲郡MB記念以来4年ぶり6度目となるSG制覇を飾った。1号艇で人気を集めた松井繁はこん身の走りで何度も逆転を狙ったが、3周1Mで力尽き2着に終わった。

【MB記念特集


 水上でウイニングランをしているうちに涙があふれてくる。王者の快進撃を止めたのはMB記念の申し子今垣だった。3コースから絶好のスリット隊形を味方に、松井の懐にまくり差しのハンドル。道中では何度も松井に迫られたが、なんとか振り切って4年ぶりの頂点に立った。「(2号艇のため本番では)絶対に2コースに入ろうと思っていたが、スタート展示で起こしが付いてこなかったので急きょ3コースに替えた。ゴールするまで余裕がなかったけどガッツポーズをした時はジーンときた。今までで一番感激した」。思い切った決断が4年ぶりの美酒を引き寄せた。
 今回が6度目のSG制覇、MB記念は野中和夫と並ぶ歴代最多タイ3Vとなるが、ここまでの道程は決して平たんなものではない。ペラ基準が変更され、思うようにエンジンパワーを引き出せなくなり、スランプに陥った。SG優出は05年MB記念を最後に途絶え、賞金王決定戦からも姿を消していた。今年7月の蒲郡オーシャンCでようやく優出を果たしたものの、6着大敗に終わった。「自分が優勝すると信じて走っていたから本当に悔しかった。あの6着でやる気になった」と悔しさを糧につかんだ栄冠だった。
 これで今年の獲得賞金は8000万円を突破して3位にランキング。賞金王決定戦出場の安全圏内に入った。「あきらめている時もあったし夢のよう。もう一回真剣に上を目指して努力する」。10月5日には第4子となる二男が誕生する予定。またひとつ背負うものが増えた今垣が、1カ月のF休みを経て今年後半のSGロードを盛り上げる。
 ▼今垣 光太郎(いまがき・こうたろう)1969年(昭44)9月18日、石川県生まれの38歳。88年11月に63期生としてデビュー。父の今垣武志は元競艇レーサー。最初のナイターSGとなった02年MB記念を制覇。G1は63優出で17V。1メートル61、50キロ。

続きを表示

2008年9月1日のニュース