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寺地拳四朗 新旧統一王者対決でブドラーを9回TKOで下す 穂積、山中に並ぶ日本4位世界戦13勝

[ 2023年9月18日 21:48 ]

プロボクシング「Prime Video Presents Live Boxing5」WBC&WBA世界ライトフライ級タイトルマッチ12回戦 ( 2023年9月18日    東京・有明アリーナ )

<WBC、WBA世界Lフライ級TM寺地×ブドラー>2回、寺地の左ボディーがブドラーをとらえる(撮影・島崎忠彦)
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 WBC&WBA世界ライトフライ級統一王者の寺地拳四朗(31=BMB)がWBC1位、WBA4位ヘッキー・ブドラー(35=南アフリカ)に9回TKOで下して、WBC3度目、WBA2度目の防衛に成功。日本人歴代4位タイの世界戦13勝とした。

 第1ラウンドはお互い様子見をするような静かな立ち上がりとなったが、第2ラウンドで寺地が回転数を上げると、ブドラーも応酬。序盤から打ち合いとなった。

 第5ラウンド途中に、寺地はブドラーの偶然のバッティングにより、右目上をカット。流血しながらも、寺地はさらに攻勢を強めた。

 上下にパンチを打ち分け、徐々に相手を追い込んでいったが、8ラウンドからはブドラーも足を使って距離をとりながらパンチを出す形となったが、第9ラウンドだった。手数のまったく衰えない寺地が、右ストレートで相手の足を止めると、左右のパンチを連打。レフェリーが試合を止めた。

 目標とする4団体統一に向け元2団体統一王者に完勝してみせた。対戦相手35歳のブドラーは18年5月に田口良一を下しWBAスーパー、IBF世界同級王者を獲得。同12月には京口紘人(29=ワタナベ)と対戦するなど日本人との対戦経験もある。ここまで39戦35勝(11KO)4敗とKO率は高くないが、堅実なスタイルで勝ち星を重ねてきた経験豊富なベテランに主導権は渡さなかった。

 4月の防衛戦では挑戦者アンソニー・オラスクアガ(24=米国)に9回TKO勝ち。WBC世界ライトフライ級王座陥落から陥落した21年9月の矢吹正道(緑)戦以降は3戦連続のKO勝ちを続けてきた。16日の会見時には「(今回も)自然とKO決着になると思う」と自信満々に話していた。

 この勝利で世界戦通算勝利数は13となり、長谷川穂積、山中慎介に並ぶ日本歴代4位となった。年内にメドが立たなければフライ級に上げて2階級制覇を視野に入れるというが、目標はあくまで4団体統一。WBO、IBF王者にこだわりはないとし「ここはしっかりKOで勝って次、統一戦をやりたい。誰が見ても圧倒的な勝ち方をする」。自らに高いハードルを課した中で最高の結果で応えた。

 ▼寺地 序盤、結構パンチが当たってても、ボディーも当たってたんですけど、それでもなかなか致命的なダメージを与えられず、後半ちょっと逃げられて、そこでは判定かなと自分の中では思っていたんですが、8(ラウンド)で“もうちょっと仕留めに行っていいよ”と言われて、そこで僕が判定に揺らいでいたところを(背中を)押してもらった。(9ラウンドは)絶対に倒そうと言われて。そうなったら倒さないと帰れないので。本当に死に物狂いでスイッチ入れてもらってやっと倒せた。加藤トレーナーにお尻を叩いてもらって、本当にありがとうございました。序盤から倒そう、倒そうというのが頭にあって、右がちょっと力んでいた。倒しにいったパンチを打っていた。これも何回も学んでいるんですけど、まだまだ分かっていないんだな、とすごく自分の中で勉強になった。もっと強くなって次の試合も頑張りたい。(2つのベルト防衛で4団体統一へは)次は3団体目いきたいと思っているんで、ぜひみなさん声をあげて、(関係者の)みなさんに言ってください。

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