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浜田剛史氏 井岡は“見栄え”意識して返すことが重要 自身もファンも満足するアピールを

[ 2022年7月12日 05:00 ]

WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ   井岡一翔―ドニー・ニエテス ( 2022年7月13日    大田区総合体育館 )

予備検診に臨んだ井岡(左)とニエテス(撮影・小海途 良幹)
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 両者ともスタイルが完成されている上に、前回フルラウンドを戦い、お互いの長所や弱点は分かっている。再戦で勝敗を分けるのは、どちらがより研究して、対策を実行できるか。前回は最初にニエテスが押し込んでいる印象を与え、大振りのパンチも見栄えが良く、いわば10―9・5ぐらいの小差のラウンドをモノにしていた。ただし、同じフィリピン出身でもドネアのようなパンチ力はなく、戦い方を大きく変えることはまずないとみる。

 前回と同じ展開にしないためにも、井岡は最初から主導権を握りたい。見栄えを考えればガードの上を叩かれても1発返すことが大事で、長丁場を見据えて序盤からのボディー攻撃もポイントとなる。一発で倒さずとも、ニエテスがダメージをごまかせないように体力を削り、ロープへ追い込み、腰が引けて顔面が前に出やすい状況に持っていけばいい。ボディーは相手のパンチも当たる距離なので、いかに速いボディーを打つかが重要となる。

 井岡に求められるのはハッキリとした決着だ。KOなら文句なしで、判定なら3―0、しかも常にダウンを狙う姿勢で10―8・5のようなラウンドを増やしたい。年齢的に統一戦を戦うなら今しかない。そのためにも自分だけでなくファンも満足させてアピールしたい。(元WBC世界スーパーライト級王者)

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2022年7月12日のニュース