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WBOAPミドル級王者の野中 7・24堺市でV3戦「娘のためにも勝つ」長女作製のリング衣装着用予定

[ 2022年6月17日 18:10 ]

V3戦の発表会見に臨んだWBOAPミドル級王者の野中悠樹(右)とリモートで会見出席した挑戦者の能嶋宏弥
Photo By スポニチ

 プロボクシングWBOアジアパシフィック(AP)ミドル級王者の野中悠樹(44=渥美)が17日、大阪市西成区の所属ジムで会見し、7月24日に堺市産業振興センターで能嶋宏弥(26=薬師寺)を挑戦者に迎えて3度目の防衛戦に臨むと発表した。

 同ジムの桂トレーナーによると、昨年7月に2度目の防衛を果たし、世界挑戦のために世界ランカーとの対戦を模索した。しかし、コロナ禍の影響に加え、ロシアのウクライナ侵攻によりロシア選手との対戦計画が頓挫するなど試合が決まらない状況が続いた。保持する王座の指名期限もあることから国内で防衛戦を実施する方針を固めた。野中は「アメリカンドリームを夢見てやってきた。今回は能嶋選手にジャパニーズドリームを与える側になる。チャンスを与える側になれば、自分にもチャンスが巡ってくると考えている」と話した。

 能嶋は9勝(4KO)1敗で、今回がタイトル初挑戦となる。「チャンスをいただいて感謝しています。野中選手はボクシングがとてもうまいチャンピオン。僕は武器である足を使い、ジャブからストレートにつなげたい」と意気込む。

 野中にはベルトを守る以外にも負けられない理由がある。今回は服飾の専門学校に通う長女(20)が作製したガウンとトランクスで試合に臨む。

 「僕からお願いした。既にイメージは伝えている。娘のためにも勝ちたい」とモチベーションはかなり高い。現在44歳。現役の残り時間は当然、気にかかるはずだが「世界戦をやるまでは、引退は考えられない」と断言する。

 試合がない時期は主にハウスクリーニングの現場仕事に従事しながらトレーニング。試合が決まれば現場仕事を休み、約2カ月間できっちり仕上げる。「年齢のことを踏まえ、走る距離や筋トレの負荷、スパーリングのラウンド数なども考えてやっている。20代や30代の頃より濃密に時間を使って、体は30代と変わらないと思っている」。1年のブランクがあっても本来のパフォーマンスを発揮できると自信満々だ。

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2022年6月17日のニュース