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尾川 ワンパン負け…初防衛失敗、英国で英国人に日本人6戦全敗「実力のなさ痛感」

[ 2022年6月6日 05:30 ]

IBF世界スーパーフェザー級タイトルマッチ12回戦   ●尾川堅一 KO2回1分15秒 ジョゼフ・コーディナ○ ( 2022年6月4日    英ウェールズ・カーディフ )

勝者を笑顔で称える尾川(右)(ロイター)

 王者・尾川堅一(34=帝拳)が敵地で衝撃のワンパンチKO負けを喫し、初防衛に失敗して王座から陥落した。2回、地元カーディフ出身の同級3位ジョゼフ・コーディナ(30=英国)の右ストレートを顎に浴びてダウンし、起き上がれずに10カウント。試合後は「納得するところもある」と引退の可能性を示唆した。日本人選手は、英国人選手相手の英国開催の世界戦で6戦全敗となった。

 大の字に倒れた尾川は立ち上がろうとして転び、無念の10カウントを聞いた。2回、技巧派の挑戦者がボディーへフェイントを入れ、ガードが下がったところへ右ストレートを顎に受けてダウン。「実力のなさを痛感した。顎で倒れたのは初めてなので完全な負け」と声を絞り出した。

 昨年11月、米ニューヨークでの王座決定戦に判定勝ちして世界王座を獲得。後に禁止薬物検出で無効試合となった17年12月の世界戦でも米ラスベガスで判定をものにしていた。今回も調整は順調で、計量ではブーイングに耳をふさぐポーズをしてみせるなどアウェーを楽しんでいたが「動きながら硬いと思っていた。何か変化をと思い、変化をつけたところで相手の変化にやられた」。日本人にとって英国での世界戦はやはり“鬼門”だった。

 同じ小学校に通う3人の息子たちにベルトを持ち帰ることはできなかった。「顎で倒れたら僕は終わりだと思っていた。もろに食らったので悔しいが、納得できる部分もある」と涙を浮かべた。

 ▼村田諒太 コーディナは明らかに狙っていたと思う。これくらいの階級になると一発があるからガード、ディフェンスが大事。ちょっと甘かったなあ。(ジム後輩の完敗にショックを受けた様子)

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