井上岳志「度肝を抜く」　2度目の世界挑戦目指し、WBO1位ティム・チューと対戦

井上岳志VSティム・チュー戦のポスター（ワールドスポーツジム提供）
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　プロボクシングのWBOアジアパシフィック・スーパーウエルター級王者・井上岳志（31＝ワールドスポーツ）が15日、オンラインで会見し、来月17日にオーストラリアのシドニーでWBO世界同級1位ティム・チュー（26＝オーストラリア）と対戦すると発表した。チューの保持するWBOグローバル王座を懸けての戦いになるという。

　チューは元スーパーライト級統一王者で、殿堂入りもしているコンスタンチン・チューを父に持ち、デビューから19連勝中。WBO世界スーパーウエルター王者ブライアン・カスターニョ（アルゼンチン）への指名挑戦権を持っている期待のホープ。WBOアジアパシフィックでも同級1位にランクされており、ワールドスポーツジムの斉田竜也会長によると、1年ほど前から対戦の話があったが、今回は「井上が指名挑戦権を奪う戦い」と位置付けている。

　11月6日に中嶋玲（寝屋川石田）との対戦が決まっていた井上は「日本で試合が決まっていたのに、いいのかなという思いはあったけど、こんなチャンスは2度とないので懸けてみようと思った」とチューとの戦いを選択。「映像を見た感じでは結構かみ合うと思う戦いになると思う」と印象を話した。

　7月には英カンタベリーで初の海外合宿を敢行。WBO世界10位アンソニー・ファウラー（英国）らとスパーリングを行った。「フィジカルは通用したし、ジャブが当たったのは自信になった。帰国後は自分の足りない部分を補う練習をしてきた」と井上。同門の東洋太平洋＆日本ミドル級王者・竹迫登司やアマチュアのトップ選手とのスパーを重ねながら、「一番力の入る距離で勝負する練習をしてきた」という。

　井上は2019年1月にアメリカでWBO王者ハイメ・ムンギア（メキシコ）に挑戦も判定負け。チューに勝てば、2度目の世界挑戦に近づく。井上は「度肝を抜くような試合と結果を出せると思う。前回（ムンギア戦）のように善戦で終わったら意味がない。しっかり勝って結果で証明したい」と意気込んだ。