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井岡「幸せかみしめ」いざV3 ドーピング騒動乗り越え8カ月ぶりリングは無観客マッチも「感謝」

[ 2021年9月1日 05:30 ]

WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ ( 2021年9月1日    大田区総合体育館 )

計量を終えロドリゲス(右)とポーズを取る井岡一翔(志成ジム提供)
Photo By 提供写真

 前日計量、会見などが31日、東京都内で行われ、王者・井岡一翔はリミットの52.1キロで一発パスした。緊急事態宣言下のため、国内の世界戦では初の無観客開催。“ドーピング騒動”を乗り越えた井岡は、新型コロナウイルス感染拡大が続く状況での開催を感謝し、改めて3度目の防衛を誓った。

 感染予防のため一部をオンラインで公開する形で行われた前日計量。今回が世界戦20戦目となるベテランは落ち着いていた。計量をリミットでクリアしても小さくガッツポーズしただけ。リモート方式で行われた会見では丁寧に言葉をつないだ。

 「プレッシャーがないと言ったらウソだけど、これまでも背負って闘ってきた。変わることはない。無観客という状況だけは初めてなので、その中でもやれる幸せをかみしめながら試合をしたい」

 当初は有観客を予定していたが、緊急事態宣言の期間延長を受け、国内の世界戦では史上初の無観客開催が決定。井岡は「試合がやれることが奇跡に近い」と話し、「見るとしたらテレビになると思うけど、試合ができることに感謝して何かが伝わる試合にしたい」と口元を引き締めた。

 昨年12月の田中恒成(畑中)とのV2戦では、試合中に左腕のタトゥーが露出したことで日本ボクシングコミッション(JBC)から厳重注意処分を受け、一方でJBCのずさんな検査により、ドーピング違反が疑われる騒動もあった。最終的にJBCの謝罪を受け入れた井岡は苦難を乗り越えて「結果を残す過程に意味がある」と信じて8カ月ぶりのリングに立つ。

 3度目の防衛戦に向け、1カ月前からは疲労回復に効果があるとされる水素吸引器も使用し、コンディションを整えてきた。髪形は田中戦と同じコーンロウ。東京五輪で多くのアスリートに感銘を受けたという井岡は「次は僕が返す番だと思っている」と静かに闘志を燃やした。

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2021年9月1日のニュース