谷口将隆が新日本王者 1年3カ月ぶりリングで10回TKO勝ち
プロボクシング日本ミニマム級王座決定戦10回戦は3日、東京・後楽園ホールで行われ、同級1位の谷口将隆(26=ワタナベ)が同級3位の佐宗緋月(25=T&T)を10回37秒TKOで下し、新王者となった。戦績は谷口が13勝(7KO)3敗、佐宗は12勝(4KO)7敗2分けとなった。
序盤から世界挑戦の経験もある谷口の上手さが光った。ジャブを数発放ち、距離を確認。「足を使うよりプレスをかけた方が当たる」と冷静に判断し、距離を詰める。1回わずか1分、左ストレートボディーでダウンを奪うと、その後も軽快な出入りと多彩なコンビネーションで佐宗をほんろう。8回までジャッジ3者全員の採点がフルマークという圧倒的内容で試合を進め、迎えた10回、佐宗が棒立ちになったところでレフェリーが試合を止めた。
谷口にとっては2018年11月に獲得したWBOアジアパシフィック王座に続く2本目ベルト。「伝統のあるベルトをこうして後楽園ホールのお客さんの前で獲ることができて嬉しい。実際の重さはWBOのベルトの方が重いけど、精神的にはこっち)の方が重いです」と手にした日本王座のベルトを見つめた。
当初は3月に日本同級王座決定戦を兼ねてOPBF東洋太平洋同級王者リト・ダンテ(フィリピン)に挑戦する2冠戦を予定していたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止。昨年9月以来、1年3カ月ぶりのリングのセコンドには同期でWBA世界ライトフライ級スーパー王者・京口紘人(27)の姿もあった。コロナ感染で世界戦が中止という出来事があったばかり。谷口は「アドバイスも的確で心強かったです。自分自身も大変な時にこうしてセコンドに付いてくれてありがたい」と感謝した。
今は京口に一歩先を進まれているが、谷口にとっては信頼する仲間であり、切磋琢磨する良きライバルでもあり、目標でもある存在。今後については「体重とタイミング次第」としながらも「決まった試合を勝ち続ければ先は見えてくると思っている。いずれは京口のように世界チャンピオンになりたい」と飛躍を誓った。
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