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WBSS決勝進出の井上尚弥、2回TKO勝ちに「イケるかなというのはありました」

[ 2019年5月19日 10:46 ]

2R、ロドリゲスから2度目のダウンを奪う井上尚弥(撮影・島崎忠彦)
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 ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)は18日(日本時間19日)、英グラスゴーのSSEハイドロで行われ、バンタム級トーナメント準決勝はWBA同級王者・井上尚弥(26=大橋)がIBF同級王者エマヌエル・ロドリゲス(26=プエルトリコ)から3度のダウンを奪い、2回1分19秒TKO勝ちで決勝に進出した。年内に予定される決勝では5階級制覇のWBAスーパー王者ノニト・ドネア(36=フィリピン)と対戦する。

 【井上尚弥に聞く】

 ――今の心境は?
 「ロドリゲスを相手にこの勝ち方、そして勝利を手にすることができてホッとしています」

 ――今回は2ラウンドKO、なぜ、時間が掛かったのか

 「やっぱ、そういう見方になっちゃいますか(苦笑)。1ラウンド目はグラスゴーでの慣れない環境での力みなども多少あって、2ラウンド目から修正かけて、それで自分の思うような戦いができたと思います」

 ――緊張があったのか

 「いえ。日本と同じようにリラックスしてリングに上がれたけど相手も実力あったので自分のパンチが当たりにくいなというのはありました」

 ――修正したというのは具体的には?

 「気持ちと力みです。リラックスすることですね」

 ――事前に予測していたロドリゲスと実際に向き合った時の違いは?

 「自分が想定していた右のカウンターや返しのアッパーは予測できる範囲でしたけど、危ないタイミングもあった。まあ、そのぐらいです」

 ――ロドリゲスがプレッシャーをかけてきたが

 「かけて来るなとは思っていたので、ああいう展開で自分は引きながら迎え打つ感じで。気持ちの余裕はありました。余裕はありましたけど、やはり硬さがありましたね」

 ――最初にダウンを奪った左フックは感触は十分だった?
 「1ラウンド目から左フックなり右ストレートなり当たれば倒せるなという感触はあったので…それが2ラウンド目にフットした感じです。感触はすごくありました」

 ――1度目のダウンを奪って、この回でという思いはあった?

 「結構、効いているのは分かったので。もうイケるかなというのはありました。

 ――一番効いた感触があったブローは?

 「やっぱボディーじゃないですか」

 ――狙っていた?

 「作戦的にはボディーから弱らせていくというのは頭にあって、1度ダウンを奪って相手も上に意識が行っているところで下を狙いました」

 ――試合前に技術戦と話していたが、早い決着になった

 「でも、面白かったんじゃないですか。自分もやっていてパンチ当たらないなという感覚もありましたし、逆にパンチも少しですけど、もらいましたし。楽しかったですよ。それが2ラウンドで終わったけど、長引けば、もっとボクシングとして面白い展開になるんじゃないかと思ってました」

 ――重圧のあった試合を乗り越えた

 「吹っ切れたというのはありますね。きょうの喜びもプレッシャーから解放されたような、自分の中では重圧が砕けたようなシーンだったので喜びが爆発させたという感じで」

 ――次はドネアとの対戦。どのような試合になる?

 「まだ試合展開も何も、きょう終わったばかりですし、予測してませんが、自分が尊敬するドネアと戦えることをうれしく思って、そこに向けて一から頑張っていきたいと思います」

 ――この次も早くという重圧があるのでは?

 「次はドネアですよ。まあ、ここまで来れば開き直るしかないですね」

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