運営不安定なWBSS…“70秒KO勝利”から5カ月、待ち遠しい井上尚弥の勇姿

[ 2019年3月5日 09:45 ]

<WBSS井上尚弥×パヤノ>1R、ダウンしたパヤノを見て右手を突き上げる井上尚弥=2018年10月
Photo By スポニチ

 WBA世界バンタム級王者・井上尚弥(25=大橋)も参戦しているワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)セカンドシーズン準決勝の日程がようやく出そろった。井上は5月18日に英スコットランドのグラスゴーでIBF王者のエマヌエル・ロドリゲス(26=プエルトリコ)と対戦する。同日の同会場ではスーパーライト級の準決勝も予定されているが、発表通りに開催されるかどうかは不透明だ。

 ジョシュ・テイラー(英国)と対戦することになっているイバン・バランチェク(ベラルーシ)陣営のマネジャーが米スポーツ専門局「ESPN」に対し、「我々はすでにトーナメントから外れたことを主催者側に伝えている」と、あらためてWBSSからの離脱を主張しているためだ。リザーブの選手が用意されており、中止になることはなさそうだが、バランチェク陣営が離脱の意向を表明した直後に慌てたように準決勝の日程を発表するなどドタバタ感はぬぐえない。

 昨年12月には米国のボクシング専門誌「リングマガジン」(電子版)がWBSSの出資者が対立し、ファイトマネーの未払いやトーナメント打ち切りの可能性があることを報じている。主催者側は報道を否定し、2月末までに3階級すべての準決勝の日程を発表したが、井上が所属する大橋ジムの大橋秀行会長は日程決定までには紆余(うよ)曲折があったことを認めており、運営が不安定であることは間違いない。

 井上が1回戦を戦ったのは昨年10月7日。“70秒KO勝利”はまだ記憶に新しいが、すでに5カ月が過ぎている。さらに準決勝が行われるのは2カ月先で、実に7カ月も試合間隔が空くことになる。過去に右拳を痛めて1年間、試合が出来なかったことはあるが、今回はそれに次ぐ長い期間だ。25歳と心身ともに充実している年齢だけに、“もったいない”と感じているのは筆者だけではないだろう。

 強すぎるがゆえに有力選手に対戦を避けられることも多かった井上にとって各団体の王者、元王者が参加し、自動的に相手が決まるトーナメント方式は願ってもない大会。だが、運営の混乱と試合間隔の長さは想定外だったかもしれない。

 もっとも井上本人に動じる気配はなく、ロドリゲスとの準決勝に向けて着々と準備を進行中。勝てば決勝は日本開催の可能性もある。英国初上陸のモンスターがどんなパフォーマンスを見せてくれるのか?勇姿が見られる日が待ち遠しい。(記者コラム・大内 辰祐)

続きを表示

「ボクシング」特集記事

「井上 尚弥」特集記事

2019年3月5日のニュース