フューリー ワイルダー戦で強烈ダウンも試合続行 レフェリーが経緯説明
2日に行われたプロボクシングのWBC世界ヘビー級タイトルマッチは、王者デオンテイ・ワイルダー(33=米国)が挑戦者タイソン・フューリー(30=英国)から2度のダウンを奪うも、ジャッジ三者三様の引き分けに終わった。
ワイルダーの勝ちとしたのが115―111、フューリーの勝ちが114―112、そして1人のジャッジが113―113の引き分け。この採点について様々な意見が聞かれるが、もう一つ話題となっているのが、最終12回にフューリーが喫したダウン。ワイルダーの強打を浴びたフューリーは仰向けに倒れ、これで試合が終わったかと思われたが、勇敢にも立ち上がり、KO負けを免れた。
この試合でレフェリーを務めたジャック・リース氏は、カウントを数えながらフューリーをどう見ていたのか。以下は5日に米国のボクシングサイト「ボクシングシーン・ドットコム」が掲載したリース氏のコメントだ。
「ワイルダーとフューリーは試合を通じて多くのパンチを交わし、互いに疲労はしていたが、大きなダメージは受けていなかった。フューリーは12回にすごいダウンを喫したが、その時、私には2つのことが頭に浮かんだ。1つ目はこのままカウントアウトしてしまうこと。2つ目はフューリーを信じて様子を見てみようということ」。
「カウントを始めると、フューリーは顔をしかめた。顔をしかめたことで、目が覚めたと思いカウントを続けると、5で目がパッと開いた。そして彼は立ち上がり、“自分は大丈夫だ”だと言う。そこで私はいつものように“試合を続ける気はあるか?”と聞くと、答えは“Yes”。コーナーに向かって歩き、戻って来るように伝えると、彼はその指示通りに動いて見せた。だから、試合を続行したのさ。ダメージを受けたボクサーがしっかり自分を守ることができるか。それを判断するには、このようにまっすぐ歩けるかどうかを見ればいい」。
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