王座陥落から一夜明け…村田諒太「納得いく形で今後は、周りの方々と話して決めていきたい」
ボクシングのWBA世界ミドル級タイトルマッチで敗れた前王者・村田諒太(32=帝拳)が王座陥落から一夜明けた21日(日本時間22日)、米ネバダ州ラスベガス市内で会見を開いた。村田は20日(同21日)に指名挑戦者のロブ・ブラント(28=米国)に大差の0―3判定負けを喫し、2度目の防衛に失敗していた。
村田との一問一答は以下のとおり。
――一夜明けた心境は。
「そんなに何かを感じていたというのはないですけど、負けたなという率直な気持ち、それぐらいですね」
――体の状態は。
「やっぱりダメージはあります、結構。試合が終わったらしっかり休憩しなさいと言われる理由が分かった。今まで、ここまでタフな試合はなかったなと改めて思いました」
――夜はどのように過ごした。
「チームの人と一緒にいて、ほとんど寝てないですけど。話したりとか、ちょっと横になったりとか、そんな感じです」
――試合の映像は見た?
「いや、まだです」
――その中で試合を反すうしたことは。
「自分のボクシングが、脚を使って、ああやってうまく動かれると非常に弱いなと。その動きに対してついていく動きがないなとは感じましたし、自分自身どういうタイプが苦手で、完全に攻略法みたいな形で読まれていたし、そういう意味で、負けたな、という気持ちが強くなりましたね」
――アラム・プロモーターの話では、勝てばゴロフキン戦もあった。
「あれば良かったと思うんですけど、ここで負けてしまえばなくなると思っていたので、逆に言うと運命的なところで、勝てばそういうのが待っていたし、負けたらそれがなくなると。そういう運命になかったのかなと。自分の実力がそこに達していないんだなというのを、改めて知るきっかけになりましたね」
――周囲は、防衛戦というより次、という声が多かった。
「僕はそうでもなくて、一歩一歩だと思ってるんで。1つ1つクリアしていかないと次はない、というのが今回でも明らかになって、そういう気持ちでしたね」
――これから自分のボクシングを見直していく考えは。
「それはまだ、答えが出ないですね。ボクシングをどうするこうするっていうのはこれから。これだけのサポートをいただいている人間なので、周りの方々と話しながら決めないといけないと思っているので。だから、それとは直接的につながる話ではないかなと思っています」
――ラスベガスはどんなリングだったか。
「うれしかったですね。高校の仲間だったり、後援会の方々だったり、スポンサーの方々だったり、多くの方が来ていただいて、何かホームでやっているような気持ちでできたので。みんなが凄く楽しそうにあの場にいてくれたことに対して、凄くうれしかったですし、ボクシングをしていて良かったなと思える瞬間でした」
――自身も試合は楽しかったと。
「そうですね。あの舞台に立てたことは凄く楽しかったですし、雰囲気は楽しめました」
――帰って一番やりたいことは。
「やっぱり家族に会いたいですね」
――連絡は。
「軽くですね。試合行ってきますとか、負けちゃった、とか」
――反応は。
「家族で待ってるよ、と」
――体で今までと違う部分が疲れたとかダメージはあるか。
「正直、パンチのダメージというのはありますね。結構な数はもらったので、こういうダメージを体に感じるのは、ボクシング人生で初めてだったので。相当なパンチをもらった、こういう試合を続けていたら壊れるなという気持ちはありますね」
――いつごろまでに自分の今後を決めたいというイメージはあるか。
「それはあまりイメージしていないですね。なかなか、そんなイメージするだけ無駄な話というか、イメージしたらそのとおりに行くことはないと思うんで。納得いく形で今後は、周りの方々と話して決めていきたいなと思います」
――負けるわけはなかったという感触は。
「でも(相手は)速かったですし、自分の苦手なタイプでしたし、相手が僕のボクシングを研究して、うまいボクシングをしましたよね。負ける相手ではなかったというのはないですし、自分の実力不足、まあこんなもんだと。昨日の夜はそういう日だったんだなと」
――後悔みたいなものは。
「いや、でも練習も100%してきましたし、過程において何かこうしていればよかったというのはなかったですから。過程において自分はこれだけやってきたという自信はあるので、後悔するようなことはないです。全てが10年後とか1年後、半年後になって振り返った時に、ああいう経験ができてよかったなと思えれば。嫌な出来事、悔しい出来事も何年か先に振り返った時に、あの出来事があったからこうなんだというのが、僕の人生経験の中にあるわけで。そういう日にできるように、将来的に、ああいう経験があったから今があるんだと思えるように、これからの人生を歩んでいかなきゃいけないなと」
――どうやったら流れを変えようと考えていたか。
「やっぱり相手の方が速くて、自分の方が遅かったので。打ち終わりを狙われていて、僕もワンツーしかなくて、単純なパンチになってしまったたので、読まれてしまっていて。昨日はそれでしか行けなかったですね」
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