V2は通過点…王者・末吉KO宣言「いつでも世界戦できるパフォーマンス見せたい」
ボクシングの日本スーパーフェザー級タイトルマッチ10回戦(30日、東京・後楽園ホール)の前日計量が29日、東京都文京区の日本ボクシングコミッション(JBC)で行われ、2度目の防衛を目指す王者・末吉大(27=帝拳)はリミットより100グラム軽い58・8キロ、挑戦者の同級1位・東上剛司(37=ドリーム)はリミットの58・9キロで、それぞれ一発パスした。戦績は末吉が18戦17勝(11KO)1敗、東上が34戦14勝(3KO)15敗5分け。
末吉は4日前にセットしたというウエーブのかかったヘアスタイルで登場。2月の初防衛戦は大里拳(大鵬)に8回TKO勝ちながらダウンを奪われたとあり、「ダウンは余計だったし、内容的にもパッとしなかった。相手をボコボコにしてやるぐらいの気持ちで戦いたい」と意気込んだ。数多くの選手の試合を映像で見てミックスさせたという「打たせずに打つ」理想の形へ、スパーリング中心に全体のレベルアップを図ってきた。東上について「ベテランでタフなイメージ」としながらも、「タイトルマッチは誰とやっても、全力で死にものぐるいで来る。それを全力で叩きつぶすだけ。圧倒的な差をつけて、できればKOして勝ちたい」と宣言。「目標としているところは上なので、周りに認めてもらって、いつでも世界戦ができるパフォーマンスを見せたい。自分は強いんだというところを見せたい」と抱負を述べた。
一方、東上は37歳にしてタイトルマッチ初挑戦。昨年10月に前王者・尾川堅一(帝拳)へ挑戦することが決まっていたが、尾川の世界挑戦決定で試合が流れた経緯がある。勝ち負けを繰り返しながら迎えたプロ35戦目での大舞台で、「王者(末吉)を見て、これに勝てば夢がかなうと思うとワクワクする」と目を輝かせた。勝てば日本王座の最年長奪取記録となるだけに、「(初挑戦の)タイミングはベストと思うし、運が回っていると思う。長くやってきたことで応援してくれる人も多くなった。僕のような選手でも頑張れば夢がかなうと、1人でも多く勇気を与えられるのでは」とコメント。「先のことは考えていない。ここに全てを懸ける。家族がいるけど、死んでもいいぐらいの準備をしてきた。何も失うものはないので、命がけでもぎとろうと思う」と決意表明した。
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