イチローさん 恒例の高校生指導で来秋ドラフト候補に驚きの声「凄い打球を打つね」プロへの心得も説く

[ 2025年11月25日 20:30 ]

九州国際大付属高校の野球部員のティーバッティングを見守るイチローさん=25日、福岡県宮若市(代表撮影)
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 マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクターのイチローさん(52)が24、25日両日に今年の神宮大会で初優勝を飾った九州国際大付へ指導に訪れた。毎秋恒例となった高校生指導は20202年から6年連続で通算13校目。今回の指導で、来秋ドラフト候補に名が挙がる打者に“世界のイチロー”が驚きの声を上げた。

 1、2年生の中で肩が強い部員を聞いたイチローさん。部員たちから2年生・牟礼翔の名前が挙がり、キャッチボール相手に指名した。「いい体しているね、やっぱ。目標がプロとか駄目だから。プロに入ることは前提で過ごさないと。全然、ゴールじゃないから」とプロを目指す上での心構えなどを話しながら、徐々に距離を伸ばし遠投は70~80メートルに。「肩が強いのは分かったけど、今の精度だとまだまだ」と真剣に牟礼と向き合った。

 続いてティー打撃を見守ったイチローさん。「バットを持っている方が大きく見えるね。柔らかく見える。これはレベルが高いティー打撃。この柔らかさはなかなかいない」とキャッチボールから一転、うなった。さらに太腿を肉離れしてしまった自身も実演したフリー打撃では、牟礼が何本も柵越えを見せ「バットは竹?竹であの打球。僕ももうちょっと打ちたくなった。凄い打球を打つね」と驚きの表情を見せた。

 打撃の合間「しなりを使って打つ人が今、いないから。これ(自身のバットは)アッシュ。耐久性がない。すぐに欠けやすい。プロに行った時にどっちがいいか知っておいたほうがいい。牟礼君はアッシュがいいと思う」と自身のバットを差し出した。

 濃密な2日間。最後のあいさつでイチローさんは、牟礼に対して「牟礼君。アッシュ、そのまま使ってください。明確にプロを目指す…目指すというより、入ることを前提に取り組んでください。僕の高校時代はプロに入るかどうか分からないドラフト4位だったけど、それでもプロに入ってから、ここまでに結果を残してレギュラーになる、と明確なプランを持って高校時代からも、プロに入ってからもそういうプランが大事なので。それができたら、同じ年の選手たちとは大きな差がついている」とメッセージを送った。

 日本一に輝いた野球部を指導し「みんな凄く個性があって、面白いチームだなと思った。この個性は素晴らしい。僕は個性の塊。プロの中でも割と強い方。人との違いがあった方が面白い。個人の特長を消さないでください。僕にとって楽しみしかない。期待しています」とチーム全体に熱い言葉を投げかけたイチローさん。「カツサンドを差し入れします。関わったチームで甲子園に出たチームには必ず、しているんだけど。ダントツに結果を残してください。頑張ってください」と来春センバツで頂点を目指すナインたちにエールを送った。

 ▼牟礼翔 (プロを目指すのではなく入ることを前提に練習に取り組んでほしいとの言葉をもらい)まずはうれしい気持ちがあるんですけど、自分はまだまだプロになれる感じではないかなと自分的にイチローさんと関わって思ったので、まだまだ意識するところがありますし、練習するところがありますし、精神面だったり、技術の面であったり、全然足りなかったと思うので、この2日間、教わったことを吸収できるように、プロでも活躍できるようにということをやっていきたいと思います。(もらったアッシュのバットは)実戦で使いたいんですけど、折れたら怖いので。ティーとか折れない練習で使いたいと思います。

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