ソフトバンク 2年目の前田悠伍 プロ初勝利 6回零封

[ 2025年7月14日 06:00 ]

パ・リーグ   ソフトバンク5-3楽天 ( 2025年7月13日    楽天モバイル )

<楽・ソ(14)>プロ初勝利を挙げ、小久保監督と記念撮影する前田悠(撮影・木村 揚輔)
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 ソフトバンクは2年目の前田悠伍投手(19)が、今季初、通算2度目の先発で6回4安打無失点に抑え、プロ初勝利を挙げた。球威の落ちた6回無死一、二塁のピンチでは球団としては2014年以来11年ぶりとなる三重殺で切り抜けるなど強運も発揮。球団の10代での白星は、12年の武田翔太以来13年ぶりとなった。チームは2回に35イニングぶりの得点など、5得点で連敗は3で止まり、2位へ再浮上した。

 最大のピンチで、19歳は笑っていた。5―0の6回先頭から球威が落ちてきた直球を連打され一、二塁。打席はリーグ打率1位の村林。「相手の応援が大きくなり、めちゃめちゃ楽しめた。やってやろう」。前田悠は141キロ直球で押し、1球で全て終わらせた。

 「1点もやらんとこうと、変わらず丁寧に投げました。トリプルプレーになって、野手の方に感謝ですね」

 三塁のダウンズがゴロを捕球し、ベースを踏み、二塁→一塁と転送され、三重殺が完成。球団で14年以来11年ぶりの出来事が、ここぞの場面で起きた。6回4安打無失点でプロ初勝利を手にした。

 「去年は1軍を意識し過ぎて失敗した。1軍ですが、2軍だと思って投げました」と胸を張った。大阪桐蔭高時代から世代屈指と言われた。甲子園V左腕として23年ドラフト1位で入団したが、プロ初先発した昨年10月1日オリックス戦は3回8安打6失点。失敗は繰り返さなかった。

 初回1死一塁は黒川をカーブで二ゴロ併殺打。2回1死でボイトに左前打された後は5回まで無安打。「単打はオッケーの意識で焦ることなく投げられた」。4回2死ではゴンザレスにフォークを振らせ、昨年奪えなかった三振も記録した。

 「前回、甘い球を逃してくれなかったので1軍で危ない球や“いかれる”という球を(2軍の)小笠原コーチと話してきた」。2軍では9分割で投球コースを書く紙に1球ごと1センチ単位のズレに印を付けて反省点と良かった点を明記し、制球を追求。結果、ウエスタン・リーグでは37回2/3連続無失点中で防御率1・07と無双する。

 19歳はチームの連敗も3で止めた。小久保監督は「立派ですね。へろへろの中で、最後トリプルプレーで切り抜けるなんて。持ってるヤツやなという話ですね」と最敬礼した。次回は未定だが、1軍のレベルにあることは示した。「本当にようやく、プロ野球生活がスタートした一日。これからもっと勝っていけるように頑張ります。結果を出し続けて勝てる。継続できる投手になるように満足せずに練習したい」。前田悠は1勝に満足せず、貪欲に未来を見た。
 (井上 満夫)

 ◇前田 悠伍(まえだ・ゆうご)2005年(平17)8月4日生まれ、滋賀県出身の19歳。大阪桐蔭では甲子園に3度出場。2年選抜決勝では、48年の学制改革以降史上 初の2年生投手の 2桁奪三振となる毎回の11奪三振で7回1失点と好投し優勝に貢献。3年選抜は4強入りした。23年ドラフト1位でソフトバンク入団。背番号41。ニックネームは「まーご」。1メートル79、80キロ。左投げ左打ち。
 
《三重殺データ》
 ○…ソフトバンクが6回に三重殺を完成させた。三重殺は22年4月27日に中日が阪神戦の4回に記録して以来プロ野球175度目、パ・リーグ87度目。チームでは14年4月22日日本ハム戦の3回に記録して以来11年ぶり。

 ○…この試合で前田悠がプロ初勝利。22年4月10日に西武がソフトバンク戦で5回に三重殺を完成し、その試合でメジャー通算2勝のエンスが来日初勝利を挙げているが、プロ初勝利の試合では前田悠が初めて。

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