スポニチMLB担当はどんな仕事をしているの?現地にいるから分かる選手たちの素顔、雰囲気を伝えたい

[ 2025年6月1日 08:10 ]

会見で柳原記者の質問に答える大谷
Photo By スポニチ

 今季最初の米国出張から帰国後、約1カ月半が経過した。スポニチのMLB担当8年目を迎え、ドジャース・大谷を日本ハム時代から担当して12年目。毎年、この時期は知人から「日本ではどんな仕事しているの?」「今は休みなの?」などの質問が飛んでくる。決して休んでいるわけではなく、ぜひこの機会に紹介させていただきたい。

 スポニチMLB担当には複数の通信員がいる。通信員とは、ざっくり表現するなら米国駐在のフリーの契約ライターだ。私が日本に帰国している際は、この通信員が日本選手を中心にメジャーリーグを取材し、原稿を執筆している。

 帰国中の私のメイン仕事は、この通信員と取材前後に打ち合わせを行い、送られてきた原稿を手直しすることである。編集局の方針によって原稿のテーマが変わることは日常で、私が“責任者”として全面的にこの原稿を請け負う形となる。その後は、担当デスクが私が手直しした原稿をさらに手直しする。この“ダブル手直し”された原稿が最終的にレイアウトの部署に送られ、新聞が出来上がるという流れとなる。

 その他にも、日々、米メディアの記事を読みあさってMLBの情報やデータ収集をすることや、日本選手が出場する複数の試合経過をチェックすることもMLB担当の“基本動作”となる。もちろん帰国中は日本国内でMLB関連の取材に出向くこともあり、5月は“話し手”として2度のトークイベントに登壇する機会にも恵まれた。

 新聞社はどこも原稿の締め切りは日本時間の夜が深まった頃だと推測するが、MLBの試合開始は早ければ日本の午前2時ごろ、遅くても午前11時ごろ。東海岸で13時間、西海岸で16時間ある米国と日本の時差を考えると、実は帰国中の方が過酷なスケジュールだと感じることもある。

 特に今季は日本選手の活躍が目覚ましく、MLB担当にとってはうれしい悲鳴だ。日本時間5月31日時点で、打者は大谷が両リーグトップの22本塁打で、カブスの鈴木がナ・リーグトップの51打点。投手はドジャースの山本がナ・リーグトップの防御率1・97で、メッツの千賀も投げる度に規定投球回に達し、山本との防御率争いに加わる。

 また、大谷にとって、今季は投手復帰を目指す特別な1年となる。5月25日の試合前にメッツの本拠地シティ・フィールドで641日ぶりに打者と対戦したが、帰国中に現地取材できない歯がゆさを感じるのもMLB担当ならではといったところだろうか。ただ、マウンド上での大谷の無邪気な笑顔は映像で見ているこちらも自然と笑ってしまうほど幸せな気持ちになった。

 MLBのシーズンは約3分の1を消化したばかり。7月以降はオールスター戦、その後は大谷の投手復帰、各地区の優勝争いや個人タイトル争い、そしてワールドシリーズに向けたポストシーズンと盛り上がりはどんどん過熱していく。

 現地にいるからこそ分かる生の情報や、テレビには映らない選手たちの素顔を伝えるべく、通信員と一丸になってスポニチはもちろん、大局的には日本メディア全体でMLB報道を盛り上げていきたいと思っている。(記者コラム・柳原 直之)

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