川崎病患者と保護者に勇気と夢を 巨人・大勢の「川崎病支援プロジェクト」に込められた思い

[ 2025年4月7日 08:00 ]

6日の阪神戦の9回、5番手で力投した大勢 (撮影・須田 麻祐子)
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 自身が患った経験から、巨人・大勢が今季から社会貢献活動「川崎病支援プロジェクト」を始めた。乳幼児期に起こりやすい小児の代表的な後天性心疾患で、毎年1万人以上の子供がかかっているといわれているが、あまり広く知られてはいない。多くの人にまず知ってもらうため、支援活動を球団に志願して始めた右腕には、強い思いがあった。

 「川崎病は、やっぱり家族も不安だと思う。そういう中で、第一線でやれる職業をしている僕が元気でやっている姿を見せられたら、そういう人たちに勇気とか与えられるんじゃないかなと思った。一番はそこですね」

 乳幼児に多い病気のため、一番は周囲が心配する。その人たちの活力になることを誓う。

 もちろん患者にも勇気を与える。原因が完全に解明されているわけではなく、冠動脈瘤と呼ばれる心臓の合併症を起こすこともあるといわれている。まれに心臓に後遺症が出る場合もあるため、大勢も年に一度の検診を高校1年まで受診していた。「熱が出たら怖いなというのはありましたし、僕は通院しなくちゃいけないのが辛かった」。場合によっては運動制限がかかる病気を乗り越え成長し、プロ野球選手となった。

 記者も3歳になる直前に川崎病を発症した。最初は風邪と診断されるも、高熱が4日間下がらず、再受診し診断されたという。母は「かなり心配したし、いろいろ調べたりした。心臓に後遺症が出るかも知れないと言われて、将来が不安になることも多かった」と振り返る。自分で一番覚えているのは、大勢と同じ検診のこと。高校1年まで受診し、“まれ”とは言われても「運動に制限かかったら」と不安になったこともある。もし、今自分が小学生だったら、間違いなく背番号15の活躍が支えになっているだろう。

 日頃から「見ている人がワクワクするような投球を」と口にする大勢は言った。「川崎病になったとしても、今はしんどいかもしれないですけど、治ったらこうやって“プロ野球選手とかになれたりできるんだ”と。そういう夢とか与えられるのもこの仕事」。その右腕に勇気づけられる人は、たくさんいるはずだ。(記者コラム・小野寺 大)

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