阪神・門別 「やっと…うれしい」 亡き妹に捧げるプロ1勝 “日本一吉兆”Gに3連勝で単独首位浮上

[ 2025年4月7日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神1―0巨人 ( 2025年4月6日    東京D )

<巨・神>ファンの声援に応える門別(撮影・須田 麻祐子)
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 阪神・門別啓人投手(20)が、6日の巨人戦(東京ドーム)で通算5度目の先発マウンドに臨み、記念すべきプロ初勝利を挙げた。自己最長となる5回2/3を投げ、5安打無失点。3回6安打6失点と苦杯をなめさせられた昨年5月3日と同じ東京ドームを舞台に、見事にリベンジを果たした。若虎の力投で、チームは1985年、04年に続き、21年ぶり3度目のシーズン最初の巨人3連戦を3連勝発進。今季初の単独首位に浮上した。

 格別だった。ゲームセットの瞬間、トレードマークの笑顔がパッと咲き誇る。門別が通算5度目の先発で、待望のプロ初勝利をつかんだ。入団1年目から期待を受けながら、昨年までの2年間は未勝利。その悔しさ、そして重圧から、ようやく解放された。

 「ホッとしています。(初勝利は)自分でけっこう(意識して)思っていた部分。やっとできて、うれしい」

 自己最長の5回2/3を投げ、5安打無失点。立ち上がりは脱力を意識するあまり体が浮ついていたが、試合中に受けた藤川監督からの「しっかり立って投げよう」という助言で立て直した。4回2死一塁では岡本をフォークで空振り三振に仕留め「あそこから下半身を意識して投げられた。良かったです」。5回にも、フォークで2三振を奪って相手の攻勢を退けた。

 今は亡き妹との約束を、果たした。門別は毎年12月に帰省した際には、自身が小学1年時に脳腫瘍のため5歳の若さで他界した妹・心奈さんの墓前に立つ。高卒2年目シーズンを迎える直前の23年からは「妹にも初勝利を見せたい」と誓いを立てていた。

 すぐに達成する自信があった。それを打ち砕かれたのが、昨年5月3日、同じ東京ドームでの巨人戦。岡本にプロ初被弾となる2ランを浴びるなど3回6安打6失点でプロ初黒星を喫した。「あの試合が終わって、何をやってもうまくいかなくなった」。大好きなアニメを見ていても「どうやったらうまく投げられるんだろう…」と野球のことが頭から離れない日々を過ごした。6月には背中の張りを発症。投げることすら、できなくなった。

 だが妹への誓いを成就すべく、再び心を奮い立たせた。背中が癒えるとすぐに、西勇、大竹ら実績ある投手に教えを請うて実践。昨シーズン終盤のキャッチボール中、突如として「これだ」という感覚をつかんだ。再び迎えた12月。墓前に立ち「今年こそ…」と誓った。そしてこの日、思いを果たした。

 若虎の力投で、チームは21年ぶりにシーズン最初の巨人3連戦3連勝を飾り、単独首位に浮上した。日本一となった85年、そして23年に日本一を勝ち取った岡田監督の1次政権1年目の04年以来3度目の快挙。20歳左腕のプロ初勝利が、藤川阪神の吉兆星となった。(松本 航亮)

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