【独占手記】西武・西口監督 12球団大トリの白星「甘くなかったね」 4・4獅子の日から始まる再建の旅

[ 2025年4月5日 05:30 ]

パ・リーグ   西武6-0ソフトバンク ( 2025年4月4日    ペイペイD )

初勝利を飾った西武・西口監督
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 ついに勝った。西武は4日のソフトバンク戦に6―0で快勝し、開幕から5試合目で待望の今季初勝利を挙げた。4回に一挙6得点の猛攻を見せ、3投手による零封継投で逃げ切り。就任1年目の西口文也監督(52)がうれしい初白星をつかみ、本紙に独占手記を寄せた。昨季は球団ワースト91敗の歴史的な低迷。4並びの「獅子(しし)の日」にチーム再建の第一歩を踏み出した。

 9回は6点差あったけどハラハラドキドキ。ホッとした。ひと安心――。それが初白星を挙げて浮かび上がってきた素直な感情だ。

 仙台での雨天中止を挟んで開幕から5試合目での初白星。勝利の瞬間、横にいた鳥越ヘッドコーチに右手を差し出したよ。新監督として初めての握手。「公式戦までとっておきます」と、オープン戦ではコーチ陣とは一度も握手をしなかった。現役時代は182勝。2軍監督での勝ち星とも重みが違う。ようやくチームとして新たな一歩をしるせた。それが何よりうれしい。

 やっぱり、そう甘くはなかったね。オープン戦では12球団2位のチーム打率・269。いい形でつながっていた打線が、公式戦に入ると「あと1本」が出ない。今日も4回にビッグイニングをつくれたけど、もう1点というところが取り切れなかった。反省点。明日以降に生かしたい。

 自分は周囲から「自然体」とよく言われる。監督になったからといって特別なことは本当に何もしていない。新監督として出陣の朝だった開幕日も、食卓にタイの尾頭付きや赤飯などはなし。なにより自分は朝食を食べないのでね。本拠地のナイターは朝10時には球場に着いて、2、3軍の試合の映像をチェックする。それが日課だ。

 50歳を過ぎたけど、気持ちは若いつもりでいるから(笑い)。若い選手とコミュニケーションを取るのも楽しい。雑談で「ネトフリとかで何見てる?」と聞いて、教えてもらった作品を自分も見たり。最近はアニメ「SAKAMOTO DAYS」。殺し屋が主人公で面白い。そこから選手との会話も広がっていく。逆に雑談ではなく野球の話しかしない選手もいる。そこは性格とかを考えて、ね。なにより選手が喜ぶ姿を見るのがうれしい。現役時代に白星を挙げた時は、極端に言えば投手である「自分」だけを考えていた。今は選手「みんな」を考え、活躍を願っている。指導者になって一番変わった部分かな。

 若い選手が多い中で、26歳の今井は本当に自覚が出てきた。普段の練習、取り組みからよく伝わってくる。今回、登板予定はなかったけど仙台遠征にも連れて行った。所沢に残留するより調整がしやすいし、何よりチームと一緒に戦っている「気持ち」を持ち続けられる。自分も選手の頃にそうだった。その今井が勝利投手になっての初勝利。こういうところからも一丸ムードを醸成できれば、と思っている。

 95年に入団して、気がつけば西武一筋30年。当時は将来、監督になるなんて想像もできなかった。もちろんありますよ、「ライオンズ愛!」は。「ずっとここで…」という思いでいたし、だからこそ今、一つでも多く勝ちたい。自宅には現役時代の節目のボールがケースに入れて置いてあるので、初勝利のボールも一緒に飾ろうかな。ただ、記念盾は97年の沢村賞のものしかない。あとは実家かな。現役引退の時にロッカーを整理したら、20年近く昔の最多勝の盾とかが出てきた。だから無頓着と言われるのかもしれないけど…。 (埼玉西武ライオンズ監督)

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