まだまだ、こんなもんじゃない 右肩完治で迎えるメジャー3年目の吉田正尚への高い期待

[ 2025年1月14日 08:00 ]

ファンイベントで明るい表情で日米メディアの質問に答える吉田正尚選手(撮影・杉浦大介通信員)
Photo By スポニチ

 「あけましておめでとうございます。このイベント(の出席)は初めてなんですよね」

 そう話すレッドソックス・吉田正尚の明るい表情が印象的だった。1月11日にボストンで行われたファン感謝イベント。比較的早い時期に開催されるため過去2年は参加しておらず「(ファンへのサインは)かなりの数をしています」と話した31歳にとっても新鮮な経験になったようだ。

 昨年10月、右肩に手術を受けてから3カ月。笑顔が多かった理由の1つは、リハビリがスムーズに進んでいることに他ならない。コンディションを整えて迎える2025年、注目ポイントはもちろん打棒爆発がなるかどうか。この日、メディア対応したアレックス・コーラ監督も、信頼性の高い吉田のバットへの期待感を強調していた。

 「マサは良い打者だ。健康であれば、リーグでも最高の左打者の一人。数字を見ると、肩の調子が悪かった時はゴロやクイックアウトが多かった。完調でないから早打ちになってしまっていた。ただ、私たちはまだこの打者を信じている。彼は飛球を打てると信じている。健康であれば、彼はチームを助けてくれる」

 同時に、背番号7が外野守備をどれだけこなすことになるのかも今季の見どころに違いない。昨年の吉田の守備機会は、延長にもつれ込んだゲームでの1イニングのみ。頑なに守備起用しないチームの起用法は不自然に思えたが、その背景に肩の故障があったのであれば今では納得がいく。コーラ監督は今季、吉田の右肩が癒えるのを条件に、外野でも起用する意思があることを明言した。

 「まずは健康に戻ってほしい。昨年も彼が健康であれば外野でプレーするはずだった。送球ができなかったため、実際には守らなかった。外野でプレーできれば、チームにとって素晴らしいことだ」

 シーズンを通じて痛みに悩まされながら、昨季も吉田は試合前の外野守備練習を欠かさなかった。他の外野手と一緒に、センターの位置に集まって丹念にメニューをこなしていた。打撃ほど評価されてきたわけではないとしても、守備でも一定の貢献は果たしたいというプライドはあるはずだ。

 「チームの状況にもよると思いますし、任されたところでしっかり自分の仕事をできるように、いつでも準備できるようにしたいと思います」

 守備について問われた際も吉田は落ち着いた言葉を返したが、生き生きとしたスマイルからはモチベーションの高さが伝わってきた。「逆襲のシーズン」などと呼んだら大袈裟だが、心身の状態が整って迎えるのであろう今季が楽しみだ。健康な時の吉田の実力はまだこんなものではない――。そう考えているのはコーラ監督だけでなく、過去数年のパフォーマンスを見てきた取材者も同じである。(記者コラム・杉浦大介通信員)

続きを表示

「大谷翔平」特集記事

「始球式」特集記事

野球の2025年1月14日のニュース