巨人・菅野智之 2年ぶり10勝にも「最低15勝という目標がある」 復活の最大要因は「自分の覚悟」

[ 2024年8月4日 17:13 ]

セ・リーグ   巨人4―1ヤクルト ( 2024年8月4日    東京D )

<巨・ヤ>10勝目の菅野(左)は大城卓とポーズを決める(撮影・西川祐介)
Photo By スポニチ

 巨人の菅野智之投手(34)が4日のヤクルト戦(東京D)で7回5安打1失点と好投して2020年以来2年ぶり、自身9度目の2桁勝利となる今季10勝目(2敗)をマークした。10勝は床田(広島)と並んでリーグトップ。

 前回登板した7月28日のDeNA戦(横浜)では9回を7安打無四球に抑えて3年ぶりの完投&完封勝利。好リードと2年ぶりのマルチ安打で菅野の完封ショーを支えた盟友・小林とは、この日も開幕から16試合連続でのバッテリーとなった。

 初回を3者凡退で順調に立ち上がると、その裏、味方打線がヘルナンデス、岡本和の連続四球からチャンスを築き、大城卓の中越え二塁打で2点先制。早めに援護点をもらった菅野は3回まで1四球で無安打投球を続けた。

 2―0のまま迎えた5回には2死一塁から岩田に二盗を決められた次の球を西田に右前適時打されて1点失ったが、失点はこれだけだった。

 試合後、まずは先制&決勝の2点適時二塁打を放った東海大相模、東海大の後輩でもある大城卓の“菅野評”を聞きながらニヤニヤしていた菅野。だが、その後に自ら上がったお立ち台では「自分一人の力じゃ勝てないので、いろいろな人に感謝を伝えたいです」と第一声を発した。

 投球内容に関しては「ある程度は満足してますけど、あの1点は防げたと思うので、あそこは反省しないといけないんですけど。それなりのピッチングができたと思います」。

 1失点した5回は西田の適時打後からマウンドでイライラするような表情と独り言が続き、相手先発左腕の石川に今季初安打を打たれた時にも自分自身に納得できない様子。それでも最少失点で切り抜けたが、マウンドからベンチに戻る際にも独り言を言いながら顔をしかめていた。

 2年ぶりの2桁勝利に関しては「うれしいっちゃうれしいですけど、はい。杉内コーチと内海コーチと“最低15勝”という目標があるので。そこまで頑張ります」とキッパリ口にしてスタンドを沸かせた。

 昨季はプロ入りワーストの4勝に終わった。インタビュアーから復活の要因、背景を聞かれると「う~~~ん」とうなったあとで「いろいろあると思いますけど。自分の覚悟が一番だと思います」とし、覚悟の内容を聞かれると「え?ここで?」と苦笑い。

 言える範囲で、と促されると「いやもう、今年に懸ける思いが。今年ダメだったらっていうことを考えて、野球人生も長くないなっていうふうに思って。野球人生を懸けて今年一年臨んでいるので、はい。そういう気持ちです」と話すと、スタンドからはひと際大きな歓声と拍手が背番号18に降り注いだ。

 今後に向けては「まだまだ勝負は先になると思いますけど、きょうみたいな試合がたくさんできると、秋に笑ってられるんじゃないかと思うので、僕もきょうみたいなピッチングを続けられるように頑張ります」と頼もしかった。

続きを表示

この記事のフォト

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

野球の2024年8月4日のニュース