ソフトバンク・今宮「絶対に忘れちゃいけない」挑戦者の心で4年ぶりV奪回へ

[ 2024年7月19日 05:25 ]

ソフトバンク・今宮 
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 挑戦者であり続ける。ソフトバンクの今宮健太内野手(33)が、2020年以来4年ぶりのV奪回に向けての決意を口にした。7月に入り、3カード連続負け越しなどチームとして苦しんできたが、17日の2位・ロッテ戦で月間初の勝ち越し。そこに確かな“答え”もあった。3年連続で8月に打率3割超を誇る“真夏のキーマン”の思いは――。

 今宮には過去に多くのリーグ優勝、日本一の経験がある。現在の1軍野手では中村晃に次ぐ年長者であり、15日に33歳を迎えた。

 「周りからは“強い”“優勝する”と言われたりもしますけど、絶対に忘れちゃいけないのは挑戦者だということだと思ってます。今はリーグ1位にいるけど、何度もリーグ優勝したり日本一になったのは過去の話。遠ざかっているのが事実なので。ここ何年かは経験してなかったことも経験している。とにかく一試合一試合、必死こいてやっていくことが大事」

 2014年~20年の7年間で6度、日本一の常勝軍団も直近3シーズンは覇権から遠ざかっている。昨季は首位を走りながら7月に12連敗で急失速。再び歯車がかみ合うことはなくV逸した。

 今季も7月に勢いが止まった。最大12・5ゲームあった2位・ロッテとの差は、15日からの直接対決3連戦の初戦に敗れた時点で6ゲームに。ただ、ここでズルズルと行かなかった。2、3戦目に連勝。7月初のカード勝ち越しを決めた。小久保監督からの「選手は自分がやるべきことをやること」との言葉もあった中で、確かな手応えもあった。

 「ロッテの初戦で負けはしましたけど最後に(5点ビハインドから2点を返すなど)粘ることができた。もしかしたらつながってくるかなと思ったら(翌日以降に)つながってきた。何点差で勝っていても、負けていても、現状できることを全力で必死にやった結果だった。雰囲気も凄く良かったなと思うし、忘れちゃいけないことだと思う」

 8月は3年連続で打率3割超をマーク。球宴を挟んで得意な時期がやってくる。ここまで周東との1、2番コンビをメインにチームの得点に貢献してきた背番号6にブレはない。これまで同様に献身的な打席を続けていくつもりだ。次のように決意を口にした。

 「いかに3~5番の前に出るかという仕事。しっかり低い打球でセンターにという強い意識でやっていきたい。(周東など前の打者が出塁して)自分もなおかつヒット、四球でとなるなら最高の仕事ですけど、分の悪い相手もいる。自分を殺してでもチームが勝てばうれしい。クリーンアップにどう回すかにこだわっていきたい」

 順調にいけば8月上旬にも松井稼頭央の持つ遊撃手としてのパ・リーグ最多出場記録を更新予定。“夏男”が4年ぶりのV奪回を見据えて自らの役割を貫く。 (木下 大一)

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