阪神・岩崎 9回逆転被弾で球団初交流戦開幕3カード連続負け越し 岡田監督は「まだ貯金あるやないか」

[ 2024年6月6日 05:15 ]

交流戦   阪神2ー3楽天 ( 2024年6月5日    甲子園 )

<神・楽>9回、逆転弾を小郷に許した阪神・岩崎(撮影・岸 良祐)
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 阪神は5日、楽天戦に2―3で敗れ、痛恨の逆転負けで2連敗を喫した。1点優勢の9回に守護神・岩崎優投手(32)が小郷に逆転2ランを浴び、球団初となる交流戦開幕から3カード連続の負け越しが決定。7回に今季初めて1イニングに救援3投手を送り出した岡田彰布監督(66)の執念も実らず。W守護神のハビー・ゲラ投手(28)が不調で離脱した日に逃げ切りに失敗し、最大7あった貯金は1に減った。 

 また9回に悪夢が待っていた。ゲームセットまであと1死に迫りながら、岩崎が小郷に逆転2ランを浴びた。3ボール1ストライクからの140キロ直球が、逆球の内角高めに入り、それを右翼席へ放り込まれた。自身の逆転被弾は21年5月25日ロッテ戦以来。1点差を守り切れない悲劇的な結末で、交流戦での甲子園初勝利が消えた。

 「(投げミスか)そうですね。申し訳ないですね」

 3敗目を喫した守護神はうなだれた。そして、その左腕を岡田監督は責めなかった。前夜、敗戦投手になったダブルストッパーの一角であるゲラを出場選手登録から外した。手薄になったブルペン陣で勝利をつかみ取るために、執念じみた采配をふるった。

 7回2死一塁で、いい当たりが増えていた大竹を、無失点のまま降板させた。代打・浅村が来ることを想定して、右腕の石井をぶつけた。浅村に中前打を浴びると、すぐに島本を投入。四球で満塁になり、次は漆原の名前を告げた。3者連続で投手を交代して最後は村林を中飛で打ち取り、この回を無失点で切り抜けた。1イニングに救援3投手を投入するのは、今季初めてのケースであり超異例。それを週の序盤の水曜日に実行したのは、全力で勝利をつかみにいった証拠だった。

 「それ(岩崎が打たれたこと)は結果やろ。それまで2点じゃあかんっていうことよ。(中継ぎ陣に負担がかかったのは)2点やからやんか」

 接戦に次ぐ接戦が、ブルペン陣に心理的な重圧となっているのか、9回に失点してセーブを失敗する形で最終的に敗れたのは直近10試合でこれで4度目。打てない上に逃げ切れない二重苦にさいなまれている。

 交流戦開幕から3カード連続負け越しは球団初。しかも今季初の4カード連続負け越し。マイナスの事象ばかりが目立つが、指揮官は「まだ貯金があるやないか」と前を向いた。大山、佐藤輝が2軍調整を余儀なくされるチーム状況がどん底の中でもまだ貯金は1ある。今が正念場だ。 (倉世古 洋平)

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