健大高崎・佐藤志龍が米ハーキマー大へ スタンフォード大麟太郎と対決も 学費年500万も奨学金獲得狙う

[ 2024年2月20日 00:15 ]

高校通算30本塁打の強打と50メートル走6秒1の快足で活躍を狙う(撮影・柳内 遼平)
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 今春の選抜に出場する高崎健康福祉大高崎(群馬)の佐藤志龍内野手(3年)が19日、ニューヨーク州立ハーキマー大に進学することが分かった。14日には花巻東(岩手)の佐々木麟太郎内野手(3年)がスタンフォード大進学を発表。「彼は僕のことを知らないと思いますが負けられない。モチベーションにして頑張りたい」と決意を新たにした。

 佐藤は高校通算30本塁打を放った右打ちの三塁手。小学生の頃からメジャーでのプレーに魅力を感じ、昨夏には米国への野球留学を支援する「アスリートブランド」のセレクションを受け、2年制の同大からオファーが届いた。「アスリートブランド」で海を渡り、メジャードラフト指名を果たした選手としては昨夏にホワイトソックスから11巡目(全体329番目)で指名されたオレゴン大の西田陸浮(りくう)内野手が知られている。

 佐藤は今夏に渡米し9月の入学後、まずは25年3月のシーズン開幕に照準を合わせる。野球部の所属するリーグでは低反発の金属バットが使用される。高校通算30発と日本の高校野球ではパワーを武器としてきたが「やっぱり一番の課題は打撃力。パワーの面でも自分より上の選手がたくさんいると思うので、そこは負けじと食らいついていきたい」と成長を誓った。

 高崎健康福祉大高崎は機動力で相手を圧倒する「機動破壊」を武器にする。4番を担うこともあった佐藤は足より、主砲として期待を受ける立場だったが「足技」に関する知識は豊富だ。50メートル走6秒1の快足を生かせば活躍のチャンスは増える。「やっぱり日本人で評価されるのは足と守備の面。高校の時は走塁に重きを置いていなかったが、凄く知識をいただいてきたので生かせることがある。そこも米国に行く面白さ」と「打って、走って、守って」の新スタイルで活躍を狙う。

 学費は年間約500万円でそれに加えて渡航費、寮費などの生活費もかかる。ハーキマー大での2年間で結果を出し、奨学金を受けて4年制大学への編入が目標。ホワイトソックスから指名を受けた西田もマウントフッド・コミュニティ・カレッジから奨学金を受けてオレゴン大へ編入し、メジャー入りを果たした。「西田選手もオレゴン大から80%の奨学金を提示されたと聞いています。やっぱり1、2年生の時の頑張りが奨学金のパーセンテージに出てくる。自分の頑張り次第で先がある」と佐藤。一歩ずつ切り開く道のりで、スタンフォード大と対決する可能性もある。(柳内 遼平)


 ◇佐藤 志龍(さとう・しりゅう)2005年10月20日生まれ、神奈川県出身の18歳。小3から野球を始め、川崎市立西中原中では東京城南ボーイズに所属。高崎健康福祉大高崎(群馬)では1年秋からベンチ入り。3年夏は故障の影響もあり背番号15。高校通算30本塁打。弟の龍月は同校のエース左腕。50メートル走6秒1、遠投95メートル。憧れの選手はカブス・鈴木。1メートル77、87キロ。右投げ右打ち。

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