阪神・岡田監督 新人よ焦らんでええ 戦力充実でルーキー開幕1軍への道「スゴくハードル高い」

[ 2024年1月10日 05:15 ]

笑顔を見せる阪神・岡田監督(撮影・岸 良祐)
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 阪神の新人合同自主トレが9日、兵庫県西宮市の鳴尾浜球場で始まり、視察した岡田彰布監督(66)が王者・猛虎の壁の分厚さを訴えた。18年ぶりリーグ制覇と38年ぶり日本一を果たした現有戦力の充実を強調。新人が開幕から割り込む余地は少ないという見解から、腰を据えた成長で将来的な戦力となることを求めた。

 現実的な考えを持つ岡田監督らしいメッセージだ。新人合同自主トレを視察。24年初めてのメディア対応で、新人8人に壁の分厚さを訴えた。

 「1軍の人数は限られてるからな。今年なんて、そこに開幕から入り込んでいくっていうのは、スゴくハードルが高いと思うよ」

 1週間のオーストラリア旅行から帰国し、真っ黒に焼けた顔で、シビアな見解を口にした。昨季は18年ぶりリーグ制覇と38年ぶり日本一を達成。12球団No・1の防御率を誇る投手陣は先発、救援を含めて駒ぞろいだ。即戦力評価のドラフト1位・下村、同2位・椎葉でも割って入るのは容易ではない。下村については春季キャンプの1軍スタートさえも「まだ分からん。新人は別に無理させる必要もないしな」と、これまでの「当確ランプ」発言から、トーンダウンさせた。

 手薄だった右打ちの外野手として森下に開幕1軍を期待した昨年との違いは顕著だ。当時は監督復帰直後で個々の力量を把握できておらず「知らないチームで、不安というか心配なところがあった」と振り返る。日本一に導いた上に野手も年齢的にピークを迎えていないという手応えがある今年は「去年と気持ち的に全然違う。だから、長いシーズンを見据えてスタートできる」と自信を持つ。だからこそ新人には「1年間は長丁場だから、どこかでやってくれればいいよ」と地道な成長を願った。

 新人8選手を前にした訓示では「新しい強いタイガースは今年からだと思う。その一員になれるように」と呼びかけた。球団史上初のリーグ2連覇が懸かる今季が、常勝軍団への始まり。この先、毎年のように繰り広げられるはずの優勝争いに、将来的に加わってほしいと願った。もちろん、想像を超える成長はウエルカム。今季中の台頭が実現すれば、アレンパ(アレ+連覇)への近道になる。(倉世古 洋平)

 【昨年訓示では「1月中はアピールするな」】
 ▽23年1月の岡田監督の訓示 新人合同自主トレ初日の1月9日、新人7選手に「1月中はアピールするな」と指令。右足コンディション不良の森下、発熱で大事を取った門別が別メニュー調整だったこともあって「2月1日に万全な体で来てくれたら」と呼びかけた。「つまらないケガをするな」「不注意のケガは自分のマイナスだけでなく、チームのマイナスにもなる」とも。故障防止のため体の異変や不調を自己判断で隠さないことを求めた。

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