横田さん、阪神日本一で再び舞う! CS、日本S期間中も胴上げに備え甲子園にユニホーム保管

[ 2023年10月14日 05:15 ]

9月14日、リーグ優勝を決め、岩崎とともに胴上げで宙を舞った横田さんのユニホーム
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 日本一へ、ともに戦う――。今年7月に脳腫瘍で亡くなった横田慎太郎さん(享年28)の現役時代のユニホームが、阪神のリーグ優勝時に続いて日本一での胴上げに備え、18日開幕のクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ(S)、その先の日本シリーズの期間も甲子園に保管されることが13日、分かった。同期入団の岩貞祐太投手(32)が申し出て、鹿児島に住む両親も快諾。心強い仲間とともに頂点まで駆け上がる。

 横田さんの汗、ナインの涙がしみ込んだ背番号24のユニホームは、今も甲子園のロッカーに保管されている。

 リーグ優勝直前に岩貞が両親と連絡を取って急きょ、鹿児島から甲子園に届けてもらった。マジック1で迎えた本拠地での9月14日の巨人戦。歓喜の瞬間まで「あと1人」となると、左尺骨骨折でリハビリ中の梅野がベンチで横田さんのユニホームを握りしめた。リードを守った守護神の岩崎が原口に促される形で胴上げされた時には、その左手で背番号24が揺れていた。

 この瞬間をテレビで観ていた横田さんの母・まなみさんは「本当に慎太郎が舞っているようで涙が止まりませんでした。岩貞さん、梅野さん、岩崎さんはじめ選手のみなさまのご厚意でこういう形にしていただいて、本当にうれしいです。慎太郎もきっと天国で喜んでいると思います」と声を震わせていた。

 ベンチから横田さんと“一緒”に歓喜の輪に飛び込んだ梅野も「みんなが“ウメが持った方がいいでしょ”と言ってくれてユニホームを持たせてもらって。一緒に喜ぶことができたと思う」と回想。岩崎も「胴上げは原口が促してくれた。グッチも病気(大腸がん)を克服してプレーしているし、ヨコ(横田)に対してもいろんな特別な思いがあったと思う」と振り返った。

 ユニホームは両親、家族にとっても大切な遺品。当初、岩貞はすぐに鹿児島に返却する予定だったが、同僚にも相談して“延長”を願い出た。「日本一の瞬間までヨコのユニホームを自分たちで持っておきたいんです」。母・まなみさんも「もちろんです。日本一を遠い鹿児島から待っています」と快諾。本拠地で戦うCSファイナルSはもちろん、日本シリーズまで、ともに戦う。

 「もう一回、胴上げしたいし、その時にまたヨコと一緒に喜ぶことができたら」。岩貞の思いはナインの総意でもある。85年以来、球団38年ぶり2度目の日本一を遂げ、最高のエンディングを実現する。(遠藤 礼)

 ≪横田さんの闘病経過≫ 横田さんは17年2月11日、春季キャンプ中に頭痛の症状が治まらず緊急帰阪。検査で「脳腫瘍」と診断され、9月3日に公表された。19年9月22日に引退会見を開き、2度の手術を経た視力低下を理由に挙げた。同26日、ウエスタン・リーグのソフトバンク戦を引退試合として臨み、8回2死二塁から中堅の守備に就くと、直後の打者の中前打を処理してノーバウンドの本塁送球で補殺を記録=写真。「奇跡のバックホーム」と称された。

 引退後は出身地の鹿児島県で講演や執筆活動に励み、今年の7月18日に脳腫瘍のため28歳で死去。鹿児島県日置市で営まれた同21日の通夜には1000人以上、22日の告別式にはそれを上回る人数が参列した。同25日の巨人戦(甲子園)が追悼試合として行われ、6回に決勝2ランを放った大山は「スタンドまでヨコが運んでくれた」を振り返った。

 ≪13年ドラフト2位≫ 横田 慎太郎(よこた・しんたろう)1995年(平7)6月9日生まれ、鹿児島県出身。鹿児島実から13年ドラフト2位で阪神入り。3年目の16年開幕戦に「2番・中堅」で1軍初出場。17年2月に脳腫瘍が判明し、同年オフに育成選手となり19年限りで引退。1軍通算38試合で打率.190、本塁打なし、4打点、4盗塁。現役時は1メートル87、94キロ。左投げ左打ち。

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