「あと2勝」最高勝率へ 阪神・大竹、5回83球降板は岡田監督の親心「タイトルを考えてと言われたので」

[ 2023年9月17日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神9―3広島 ( 2023年9月16日    マツダ )

<広・神>勝利し、岡田監督(右)とタッチする大竹(撮影・須田 麻祐子)
Photo By スポニチ

 “アレ疲れ”を感じさせない鯉キラーぶりを発揮した。阪神・大竹は、5回3安打無失点でチームトップの11勝目。広島戦は無傷の6連勝とCSへ向けても頼もしい快投だった。

 「(状態は)正直、良くなかったけど、良くないから勝負できないのではなくて。良くないけどゼロで抑えられてるので、調子良くてゼロより自信になったなと」

 試合前の時点で計113回2/3でわずか8四球の左腕が、2回までに2四球を献上するなど状態は決して良くなかった。それでも「(抑えられた理由は)ゴロがいったらゲッツー取ってくれる。それに尽きる」と初回、5回と走者を背負った場面で2併殺に仕留めピンチを断ち切った。

 5回83球でお役御免。降板を伝えられた際には指揮官に“理由”を確認したという。「ビールかけの疲れを考慮しての交代なら僕は投げたいです、って言いました。そうしたら監督が、勝率のタイトルを考えて次の登板のために、と言われたので、それなら代わりますと」。11勝2敗の勝率・846はDeNA・東の・875(14勝2敗)に迫る数字だ。このタイトルは13勝以上した投手が対象となるため、大竹が2勝を積み上げ、東の今後の勝敗次第では逆転の可能性もある。指揮官の配慮を知り、次戦への力もみなぎった。

 今季、広島戦は7試合に登板して防御率は驚異の0・57。CSファイナルSでも迎え撃つかもしれない相手を完璧に抑え込んできた。「カープに相性良いって言われますけど、自分としてはヒットも結構打たれていますし、そんな感覚はないので。何も変えることはない」。

 リーグ優勝に貢献しても、見据えるのはもう一つ上の日本一という頂点。タイトル獲得も一つのモチベーションに最後まで全力で駆け抜ける。(遠藤 礼)

 ▽最高勝率 タイトル名は「勝率第1位投手賞」。シーズン13勝以上の投手のうち、最も勝率の高い者に与えられる。規定投球回の到達は問わない。セ・リーグでは13年から現在の規定(20年は10勝以上)で表彰。阪神では青柳が21、22年に連続受賞している。

続きを表示

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2023年9月17日のニュース