広島 逆転V遠のく1敗 秋山&龍馬が復帰もともに無安打…新井監督「今日は終わったので、また明日に」

[ 2023年9月9日 05:04 ]

セ・リーグ   広島1-4阪神 ( 2023年9月8日    甲子園 )

<神・広>3回2死一塁、秋山は投ゴロに倒れる(撮影・平嶋 理子)
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 広島は8日、首位・阪神との直接対決初戦を1―4で敗れた。右ふくらはぎ負傷で離脱していた秋山翔吾外野手(35)が今季初の1番で、右脇腹違和感で欠場していた西川龍馬外野手(28)は4番でラインアップに復帰したものの不発。5回3失点の床田寛樹投手(28)が6敗目を喫した。虎とのゲーム差は9。逆転Vの灯が限りなく遠のく1敗となった。

 経験と実績のある主力といえども、復帰初戦で快音を響かせるのは容易じゃない。直接対決で首位・阪神を叩くために戦列に戻った秋山、西川はともに無安打に終わった。試合後はそろって厳しい表情を崩さなかった。

 秋山「勝てなかったら悔しい。試合に出ることに問題はなかったけど、勝敗があるものなので、そこに関してはもうちょっと何とかしたかったな…と」

 西川「(打撃は)問題ない。良くも悪くもないけど反省です…」
 右ふくらはぎ痛が完治した秋山は、調整出場したウエスタン・リーグ阪神戦2試合を経て、8月11日の中日戦以来24試合ぶりの1軍復帰。広島では初、メジャーではレッズに在籍した21年以来、2年ぶりとなる1番でのスタメン出場だった。

 新井監督「(秋山1番は)打席にどんどん立ってもらいたい。微調整し、状態を上げてもらいたいから」

 西川は、阪神戦を前に自ら「行けます」と申し出た。中日戦があった9月2日の朝、7月に痛めた右脇腹に再び違和感を覚え、翌3日の同戦から4試合を欠場。責任感から、直接対決に向け「やっぱり出なアカンでしょ」と意気込んでいた。

 しかし、防御率リーグトップの阪神・村上にその上を行かれた。7回まで散発4安打。7回1死一塁で、堂林の放った強いゴロが1―6―3の併殺になるなど、正面を突く不運もあって二塁すら踏めない。8回に1点を返すのがやっとだった。

 新井監督「各打者のアプローチはよかったと思う。防御率1点台の投手だし、今日は制球もよかった。相手にいい投球をされた」

 首位・阪神との3連戦の初戦に敗れ、ゲーム差は9。逆転Vは風前のともしびで、残り6試合の直接対決に全勝しても厳しい状況に追い込まれた。それでも…。

 新井監督「今日は終わったので、また明日の試合に備えたい」

 秋山「やるしかないというか、前に進んでいくだけなので」

 まだ白旗を揚げるわけにはいかない。常に全力、最後まで諦めない。逆転Vの可能性がゼロにならない限り。(江尾 卓也)

【データ】
 ○…阪神が広島に勝利し優勝へのマジックを2つ減らしM10とした。セ・リーグは同じ勝率で2チームが並んだ場合(1)勝利数(2)当該球団間の対戦成績(3)交流戦を除いたリーグ内勝率(4)前年度順位の順で順位を決めることになっている。きょう9日に阪神が広島に勝つと対戦成績が12勝7敗1分けとなり(2)で5割以上が確定する。(3)も阪神が広島を上回ることが確定しており、マジックは一気に3減の「7」となる。

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