落合博満氏 2012年に患った原因不明の「ベル麻痺」語る 朝起きたら「顔が半分落ちてるって…」

[ 2023年9月9日 17:00 ]

落合博満氏
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 現役時代に3冠王を3度獲得し、監督としては中日を4度のリーグ優勝に導いた落合博満氏(69)が8日、自身のYouTube「落合博満のオレ流チャンネル」を更新。2012年のある時期に落合氏が脳梗塞や脳卒中を患ったのではないかという噂が立ったことに対して、事実と病名を明かした。

 この日は一部のYouTubeの視聴者から、表情を見て「脳梗塞とか脳卒中」を心配する声があったことをスタッフが落合氏に報告。すると「脳梗塞、脳卒中はやってませんよ」と心配の声を一蹴。表情を見て不安を感じる視聴者がいる原因として「2012年8月のベル麻痺」と淡々と答えた。

 2012年当時の報道では、一部週刊誌などで「顔面麻痺」を患ったという情報が飛び交った。

 落合氏は当時を振り返り「顔が片方、下がっちゃった。なんの症状もない。朝起きて洗面台行って鏡見たら“あれ?表情が違う”って。“顔が半分落ちてる”っていうんで。女房のところ行って“ちょっとおかしいぞ”って言って。それで救急車呼んでっていうのが始まり」と語った。

 信子夫人も「ビックリしましたよ」という当時を思い返しながら「顔をパッと見たら本当に曲がってんの。それで“あっ!倒れる?もしかしたら危ないよ”って。それで救急車を呼んで」と和歌山にある落合博満野球記念館滞在中に起きたショッキングな出来事を詳細に説明。「呂律も回ってるし、ただ顔が曲がったっていうだけであってね。普段と何も変わりもないような状況でしたよ」とクールに振り返った落合氏。当時はまだ「原因が分かんないっていうふうな病気だったの。今では何かいろいろ解明されていってはいるみたいだけどね。1週間くらい薬飲んで」と入院はせずに、検査を終えて普通に記念館に戻ったという。検査の結果は「一切そういう異常はないから」といったもので、信子夫人が心配する中で、講演会などの仕事も顔に多少の変化がある中でも「受けた仕事は行くよ」というスタンスで治療を続けながら行っていたと語った。

 落合氏は最後に笑顔で「皆さん心配かけてごめんなさいね。心配してくれてありがとうございました。あ、でもベル麻痺は11年くらい前のことなんで。今は元気にやってます。では皆さんまたYouTube楽しみに待っててください。ほいじゃね~、バイバイ」と力強く視聴者にメッセージを送った。

 <ベル麻痺とは>顔面神経麻痺の一種。第7脳神経(顔面神経)の機能不全を原因とする、顔の片側の筋肉に起こる突然の筋力低下または麻痺のこと。顔面神経は顔面の筋肉を動かし、唾液腺と涙腺を刺激し、舌の前方3分2の部分で味覚を感じることを可能にし、聴覚に関わる筋肉を制御している。原因は、ウイルス感染症または自己免疫疾患によって顔面神経が腫れること。最初は耳の後ろに痛みが感じられ、その後、顔の片側に筋力低下または完全な麻痺が生じ、舌の同じ側の前方部分で味が感じられなくなることがある。もともとは特定できる原因がない病気だと考えられていた(特発性顔面神経麻痺)。しかし今では、ウイルス感染症などの別の病気によってベル麻痺が起きる可能性があることを示唆した科学的証拠が示されている。顔面の麻痺が部分的な場合は、治療の有無にかかわらず、ほとんどの人が数カ月以内に完全に回復。完全な麻痺がある場合、結果はさまざまで完全に回復しない人もおり、顔の筋力低下が残り顔が垂れ下がることもある。

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