U18日本・山田“主将”殊勝な一撃 負傷欠場・小林のためチーム一丸、開幕4連勝でスーパーR進出

[ 2023年9月5日 04:30 ]

U18W杯   日本10-0ベネズエラ ( 2023年9月4日    天母 )

<ベネズエラ・日本>負傷欠場した小林のユニホームを手にした山田(前列中央)らU18ナイン(撮影・河合 洋介)
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 高校日本代表はベネズエラ戦に10―0で快勝し、開幕4連勝でスーパーラウンド進出を決めた。4回に山田脩也内野手(3年=仙台育英)が適時打を放つなど一挙5得点。前日の負傷で欠場した小林隼翔(はやか)内野手(3年=広陵)に代わって主将と遊撃を務めて貢献した。

 山田が侍の団結力を示した。主将で正遊撃手だった小林が負傷欠場。代わって遊撃の先発に抜てきされた山田は「重圧はあったけどチーム一体となって戦う」と奮い立った。4回に1点を先制し、なおも2死三塁。カウント1―1からの直球を左前へ運び、一挙5点の大量点につなげた。

 3日の米国戦の守備で遊撃・小林と左翼・橋本が交錯して頭部を打つなどして負傷。翌朝、小林が頭部検査のため入院したこと、副主将の山田が主将代理を務めることが馬淵史郎監督から発表された。山田のスマホには小林から「頑張って勝ってくれ」とLINEが入った。

 今夏の甲子園で準優勝した仙台育英で主将を務めながら、代表では三塁での出場や守備固めでの起用が続いていた。「(途中出場は)新鮮な雰囲気で、逆に楽しい感じで野球を見られています」。ベンチを温める悔しさを押し殺して献身的に準備する姿勢は、今大会初安打を含むマルチ安打となって報われた。

 台風11号の接近で、試合開始は当日に1時間半遅れの午後8時に変更された。タフな環境下でもナイン一丸で1次ラウンドを突破。山田は「小林が戻ってくるまで、代わりに自分が主将としてチームを引っ張っていく」と決意を新たにした。(河合 洋介)

 ◇山田 脩也(やまだ・しゅうや)2005年(平17)8月20日生まれ、宮城県出身の18歳。5歳で野球を始め、南吉成小時代は仙台広瀬リトルリーグでプレー。南吉成中では仙台東部リトルシニアに所属。仙台育英では1年春からベンチ入り。憧れの選手はヤクルト・山田。1メートル77、71キロ。右投げ右打ち。

 ≪緒方、驚異の打率9割≫「守備の人」のバットが止まらない。3番・緒方は4回に左前適時打を放つなど2打数2安打1打点で3得点2四球。ユーティリティー性と守備力を評価されて選出されたが、今大会は10打数9安打の打率9割と打撃絶好調だ。4連勝に大きく貢献し「世界大会という大きなチャンスを頂いて燃えている」と言葉を弾ませた。

 ▼日本代表・東恩納(先発で4回を1安打無失点)ストライク先行でいけたのが良かった。リズムよく抑えるのが自分の役割。

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