「自分の投球スタイルを見失ったかもしれない」 21年阪神ドラフト1位・森木が前を向くために考えたこと

[ 2023年8月8日 09:00 ]

阪神・森木
Photo By スポニチ

 鳴尾浜で牙を研ぐ若虎を取り上げる「2軍リポート」。

 阪神にドラフト1位で指名された21年の秋から近くで取材してきたが、これほどまでに苦しんでいる姿は見たことがなかった。「自分の投球スタイルを見失ったかもしれないです」。森木は珍しく弱音を吐いた。

 最後に登板したのは約1カ月前の7月6日のウエスタン・リーグ、ソフトバンク戦(タマスタ筑後)。先発として1回2/3を投げ4安打、6四球、4失点と精彩を欠いた。

 練習では納得のいくボールを投げることはできても、この試合では「1球も思い描く投球はなかった」と話した。以降は先発ローテーションを外れた。この夜、ふがいなさから初めて一睡もできなかったという。この時点で、同期入団の桐敷がプロ初勝利を挙げ、前川は初安打を記録。ただ、下を向いている暇はない。「このままでは終わってしまう」。日付が変わった頃、感じたことを毎日記している野球ノートを開いた。自らの良しあしをノートに書き出し、「できることから克服していく」と前を向いた。

 現在は「体を縦振りに使うこと」を最大のテーマに置く。

 「(回転が)横になる原因としては、上体が前に突っ込んでしまって、力が分散されている」

 頭では理解しているもののすぐに体現できるほど簡単なことではない。「縦振りにするにはどういう動きをすればいいのかを常に考えている」と、タイプが似ている才木や西純の1軍戦はくまなくチェック。練習では野球の「基本」でもあるキャッチボールに大半の時間を割き、その中で“悪癖”の原因を細かく確認するため、あえて「横振り」で投げることもある。

 「自分の中で描いているものはある。フォームは崩れるものだと思って今はやっています。大事なものだけ一つ見つければ、うまくいくと思っています」

 ルーキーイヤーの昨季は1軍の舞台で2試合に登板したが、「なりふり構わず腕を振っていたので、満足はしていません」と言った。もがき、苦しんだ時間が長ければ長いほど、成長できる――。森木は、そう信じて「打者圧倒」する理想の姿を取り戻す。(石崎 祥平)

 ◇森木 大智(もりき・だいち)2003年(平15)4月17日生まれ、高知県出身の20歳。高知高では甲子園出場なし。21年ドラフト1位で阪神入団。22年8月28日の中日戦でプロ初登板初先発。同年2試合で0勝2敗、防御率6・23。1メートル84、90キロ。右投げ右打ち。

続きを表示
続きを表示 広告なしで読む

「阪神」特集記事

「大谷翔平」特集記事

野球の2023年8月8日のニュース