DeNA・バウアー「最高チョ~」来日初完投 中4日で真骨チョ~、今季最短2時間8分で113球12K

[ 2023年6月15日 05:00 ]

交流戦   DeNA2-1日本ハム ( 2023年6月14日    横浜 )

<D・日2>9回、加藤豪から三振を奪い、完投勝利を挙げ吠えるバウアー(撮影・光山 貴大)
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 DeNAのトレバー・バウアー投手(32)が14日、日本ハム戦に先発。来日最多の113球を投じて3安打1失点、来日最多の12三振も奪い、来日初の完投で自身3連勝となる4勝目をマークした。チーム加入後では初めてメジャー時代から慣れている中4日の登板間隔で躍動。3連勝を決めたチームは交流戦初優勝に向け、巨人と並んで首位をキープした。

 吠えた。113球目。最後は加藤豪をスライダーで見逃し三振だ。バウアーは右拳を強く握り、捕手の伊藤と抱き合った。3万3003人の大観衆が今季最短2時間8分で終演した「来日初完投劇」の目撃者。「最後までマウンドにいたのは久しぶりだけど、いつも完投を目標にしている。素晴らしい気分」と笑った。

 3安打1失点で自身3連勝となる4勝目。初回、先頭のアルカンタラを148キロ直球で3球三振に斬って乗った。2回から6回までは無安打投球。6回2死で再びアルカンタラから150キロの直球で空振り三振を奪うと刀をさやに納める「ソードセレブレーション」も披露した。7回に万波に来日初登板から7試合連続被弾となるソロを浴びたが、9回にこの日最速の156キロを記録するなど、最後まで球威は衰えず来日最多の12奪三振。「(先発で1試合で奪うことが可能な27奪三振に)15個、足りなかった」と冗談めかした。

 前回9日のオリックス戦は7回2失点で3勝目。三浦監督から「14日に行くぞ」とチーム加入後、1軍では初の中4日登板を告げられた。20年にはサイ・ヤング賞にも輝くなどメジャー通算83勝の右腕は米国では大半が中4日での登板。「いつも通り」と慌てることもない。体に染みこんだ登板間隔で、インディアンス(現ガーディアンズ)時代の19年6月16日のタイガース戦以来、4年ぶりの9回完投につなげた。

 三浦監督は前日の試合前に「(交流戦初)優勝を意識して戦おう!」とナインに呼びかけた。その日は今永、この日はバウアーが期待に応え、巨人と並び首位をキープする。お立ち台でバウアーはお笑いトリオ「ジャングルポケット」のおたけのギャグをもじって「ヨコハマ、サイコッチョ~!」と叫んだ。グラウンド内外で日本文化をリスペクトする助っ人右腕の言葉通り、ムードは最高潮だ。(大木 穂高)

 ≪新疑惑は否定≫バウアーに新たに性的暴行疑惑が浮上したと13日(日本時間14日)、USAトゥデー紙電子版が報じた。

 提訴した女性は20年の年末にアリゾナ州でレイプされ、ステーキナイフを喉に突きつけられたと裁判資料で供述。謝罪と370万ドル(約5億1800万円)を要求しているという。バウアーは本件を虚偽、恐喝と主張し逆に提訴している。

 同じような訴えが公になるのは4人目。DeNAは「本件は新しい訴訟として報じられているが、契約以前に共有されていた内容と同一で、過去の情報がニュースとなっているように見える。詳細な内容については答える立場にない」と述べた。

 ≪交流戦3戦3勝≫バウアー(D)が交流戦3戦3勝。DeNAで交流戦シーズン3勝以上は19年に3勝したエスコバー以来4年ぶり。先発での3戦3勝は17年浜口以来で外国人投手では初めてとなった。

 ≪間隔短いほど…≫バウアーが来日初の中4日の先発で初完投勝利。メジャーでの先発の登板間隔別成績は、中3日以下が2勝1敗、中4日が47勝34敗、中5日が24勝23敗で中6日以上は8勝11敗。中4日では勝ち越しが13あった。

 ≪6年ぶり2時間10分未満≫DeNA―日本ハム戦の試合時間は2時間8分。5月9日の楽天―オリックス戦の2時間10分を抜いて今季最短試合となった。試合時間が2時間10分未満だったのは17年6月17日のヤクルト―日本ハム戦(2時間7分)以来6年ぶり。

 ▼DeNA・ソト(5回、決勝の中越え2点二塁打)感触はホームランだったんだけどね。当たった瞬間はいくと思った。バウアーは素晴らしい投手でリズムが良く守りやすかった。

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