興味深い日本ハム・加藤豪の言葉、来季どんな言葉が飛び出すか楽しみ

[ 2022年12月3日 08:00 ]

日本ハム・加藤豪
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 加藤豪将の言葉が興味深い。米球界10年目の今季、ブルージェイズでメジャー初昇格を果たし、今秋ドラフトで日本ハムが3位指名。11月4日に行われた入団会見では、球団を通じて1780字の「レター」を報道陣に配布した。ドラフト当日の心境や当時契約中だったメッツ所属の身で日本ハム入りを決断するまで自問自答を繰り返した日々などをつづっており、文章に引き込まれた。

 「歩くことが好きな人は、ゴールを目指している人よりも遠くに歩ける。メジャーリーガーになることに喜びはなく、そのために毎日毎日、自分を高めるために夢中になるプロセスに喜びを感じていたのだ。自分が野球をやる意味はそこにあった」

 両親は日本人で、米国生まれ。その後、神奈川県で育ち、5歳の時に家族で再び米国に移住した。6歳だった01年当時、英語が話せず、学校になじめなかった少年は、異国の文化でどのように育ってきたのか。「レター」の行間に人間性がよく表れていたと感じた。

 もう一つ印象的だったのが、秋季キャンプでの手締めのあいさつだ。ナインに「来年の2月まで覚えておいてほしい言葉があります。それは“Believe”です。自分が一番と信じること。チームメートを信じること。世界一になることを信じること」などと呼びかけた加藤豪に「Believe」を使った意味を質問すると「本当にいい質問です」と笑顔になり、こう答えてくれた。

 「打率3割でも、OPS(出塁率+長打率)が・800以上打っていても、何でメジャーに上げてくれないんだと考えた時に、メジャー経験がない選手を上げるのは、GM、オーナーにはかなりリスクがあるので、信用してくれなかった。自分が自分を信じていなかったら、フロントが自分を信じるわけがない。自分を信じて、やっとメジャーに行けた。なので“Believe”という言葉は、自分には凄く大切な言葉です」。来年から日本で始まる新たな挑戦。記者は来年1月から日本ハム担当を外れるが、取材やヒーローインタビューを通じて加藤豪からどのような言葉が飛び出すか、今から楽しみでならない。
(日本ハム担当・東尾 洋樹)

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2022年12月3日のニュース