【キャンプ虎番ルポ拡大版】ピラティスで判明した「18歳森木」の潜在能力-特別講師・市川氏も驚がく

[ 2022年2月15日 05:30 ]

5日、安芸キャンプで市川いずみ氏(左)にピラティスの指導を受ける森木
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 電話口から“逸材”に出会った興奮が伝わってきた。安芸キャンプ第2クールに特別講師として招かれたのは、フリーアナウンサー兼ピラティスインストラクターの市川いずみ氏。故障防止を目的に若虎たちに球団初の「ピラティス」を教えた。「すごかったです」と驚いたのが、ドラフト1位・森木の潜在能力。18歳とは思えぬ身体操作性や可動域の広さが目についたそうだ。

 「体のコントロールも上手ですし、体への意識がすごく高かったですね」。市川氏は1月に岩崎も指導している。背中が硬い左腕が苦戦した背骨を分節的に動かすエクササイズを森木は難なくやってのけたという。「体も大きいけど、その筋肉をうまく使えている印象です。本当に無駄がない感じがしました」
 第2クール最終日はブルペン入りして投球練習。前日にはピラティスを行っていた。市川氏が感想を聞くとこんな“アンサー”が返ってきたそうだ。「骨盤を前傾させずに、なるべく反らさない位置に置いたポジションで胸郭を開けるようになったので良い感じです!課題はやっぱり腹筋に入れて、起き上がる時とかに肩とか首に力が入っちゃうので、丹田(たんでん)をもっと意識するところですかね!」(森木)
 侍ジャパンの一員で東京五輪金メダリストにもピラティスを教えている市川氏は「18歳でこんな会話ができるんですよ。本当にすごい。金メダリストにも全くひけを取らないです」と驚嘆の言葉を並べた。「森木大智」という男の幻想は膨らむばかりだ。 (遠藤 礼)

 《森木、極める無の境地》“無の境地”を極める。練習後は37度前後の湯船で、何も考えずに30分~1時間の入浴を続けている。「外に出ちゃうといろいろ考えちゃうので、その時間を無くす。感覚的には試合中もブルペンも何も考えないのが理想。そのつくり方をお風呂で練習している」。高校2年の冬から室伏広治氏の本などを参考に、丹田を意識しての瞑想(めいそう)で無心を意識していることも明かした。きょう15日からの第4クールでは変化球を本格的に解禁し、ここまで最多41球だった球数も増やす予定だ。

 ◇市川 いずみ 京都府出身のフリーアナウンサー兼ピラティスインストラクター。山口朝日放送時代に高校野球の実況で「ANNアナウンサー賞最優秀新人賞」を受賞。昨年からは早稲田大学大学院スポーツ科学研究科に在学し、野球選手の障害予防について研究中。

 ◇森木 大智(もりき・だいち)2003年(平15)4月17日生まれ、高知県出身の18歳。高知中では軟式野球部に所属し3年春夏の全国大会で優勝。高知高では1年春の四国大会からベンチ入りし、1年夏から背番号1。甲子園出場なし。1メートル84、90キロ。右投げ右打ち。

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2022年2月15日のニュース