ヤク雄平 執念の代打V打 復帰戦で自力CS消滅危機救った

[ 2016年9月9日 05:30 ]

<D・ヤ>7回2死一、三塁、中前適時打を放つヤクルトの代打・雄平

セ・リーグ ヤクルト5―3DeNA

(9月8日 横浜)
 ヤクルトは負ければ自力CS進出消滅の危機を、この日1軍昇格した雄平が救った。7回だ。0―3から5連打で同点に追いつくと、さらに2死一、三塁の好機に代打で登場。須田の145キロ直球に詰まりながらも中前に落とした。

 執念の決勝打に「みんなでつないでくれたチャンス。気持ちで打ちました。諦めていないし、必ずCSに出て勝っていきたい」とお立ち台で声を張り上げた。

 体は万全でない。7月26日の阪神戦(甲子園)で左脇腹を痛めて途中交代。「左側腹部筋挫傷」から早期復帰を目指したが、リハビリ過程で、投手時代から古傷だった左肘の状態が悪化した。5メートルの距離のネットスローもできず、打撃でスイングする際に痛みが走った。大事な夏場の試合をテレビで観戦する日々。「チームのみんながずっと頑張っている。僕自身も歯がゆい気持ちがあった」と悔しさを胸に秘めた。44日ぶりの1軍昇格。左肘の状態が完璧でないため先発は外れたが、満点回答で期待に応えた。

 残り13試合で3位・DeNAと3ゲーム差。だが、直接対決はあと4試合残っている。真中監督は「こういう粘っていける試合ができればと思う」と言葉に力を込めた。ヤクルトには昨季、混戦を抜けてリーグ制覇をした経験がある。「こういう緊迫した試合が続く。昨年と違う順位の争いだけど勝ち続けていきたい」と雄平はナインの思いを代弁した。川端も復帰し、役者はそろった。逆転CS進出へ、勝ち続ける。 (平尾 類)

続きを表示

この記事のフォト

2016年9月9日のニュース