金本監督 隼太の盗塁失敗&緩慢守備に怒カン「何なんやろ、あれ」

[ 2016年6月26日 05:30 ]

<広・神>7回表1死一塁、一塁走者・伊藤隼は二盗を狙うもタッチアウト(右は菊池)

セ・リーグ 阪神2-4広島

(6月25日 マツダ)
 このままじゃアカン。阪神は広島戦(マツダ)で連敗し、借金は今季最悪で、過去3年は経験がない「6」にふくらんだ。序盤から守備に粗さが目立って劣勢。7回に2点差とし、なお1死一塁では一塁走者の伊藤隼太(27)が二盗を試みて憤死するなど痛いミスが響いた。試合後には全選手を集めた緊急ミーティングで奮起を促した。

 絶好の反攻機を、みすみす逃した。反撃ムードに水を差す一つのプレーで、試合の流れを手放してしまった。敗戦後の金本監督のコメントも、怒気をはらんだ。

 「何なんやろ、あれ。俺は行くなとは言わないし、行ける時には行っていいと言っているけど。あのケースで行くなら、もう100%(セーフになる状況)で行かないと…。勝負する場面じゃないからね。あの盗塁で流れが止まってしまった」

 7回だ。無死一塁から中谷の2ランで2点差に追い上げると、続く伊藤隼の中前打で相手先発・岡田をマウンドから引きずり下ろした。代打・高山が倒れて1死となったが、打順は1番へ。相手2番手のヘーゲンズは制球に苦しみ、ボールに切れも無かった。決して攻め急ぐ必要はない。だがカウント2―2から一塁走者の伊藤隼が二盗を企図して憤死。場面を読んでほしかった。その後に鳥谷が四球で歩き、西岡の中前打で一、三塁と好機を作り出しただけに、悔やみきれないミスと言えた。

 守備面でも粗さが目立った。ともに失点にこそつながらなかったが、1回1死二塁では中堅手の伊藤隼が中飛で三塁へのタッチアップを許し、2回1死一塁では左翼手の中谷が左前打で走者の三塁進塁を許した上、送球ミスで1死二、三塁のピンチを作った。「足でかき回されたというより、あれ(随所で走者に進塁を許したプレー)は隼太の油断であり、中谷も走者が走っているんだから前に出て捕るべきよ」と指揮官。守備陣が露呈したスキが、先発の能見に序盤から必要以上の負担を掛けてしまった。

 連敗で借金は今季ワーストの6に膨らみ、首位・広島とのゲーム差は9・5まで広がった。試合後にはコーチ陣が全選手をロッカーに集め、約10分間の緊急ミーティングを開催。このままでは、いけない。(惟任 貴信)

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2016年6月26日のニュース