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埼玉のダル・中村がプロ初完封!「背水枠」5年目やっと

[ 2014年5月25日 05:30 ]

<日・D>女子高生とハイタッチする中村

交流戦 日本ハム8―0DeNA

(5月24日 札幌D)
 5年かかってたどり着いた最高の瞬間。日本ハム・中村は春日部共栄(埼玉)の4学年先輩、鶴岡を左飛に打ち取ると、マウンド上でホッと息をつき、そしてほほ笑んだ。ベンチに視線をやる。栗山監督の目も潤んでいた。9回6安打無失点。プロ初完投が初完封となり「真っすぐを初回からしっかり投げ切れた。きょうは良かった」と満足そうな表情を浮かべた。

 テーマは「ブランコ封じ」と決めていた。前日に特大3ランを放った主砲を抑えて打線の流れを断つ。ここだけに集中した。5点リードで迎えた4回1死二塁。96キロ、103キロのカーブで追い込むと、最後は137キロ内角直球で見逃し三振。6回1死二、三塁でも109キロのカーブで空振りさせた後に、135キロ内角直球で二飛に抑えた。

 高校時代は「埼玉のダルビッシュ」とも呼ばれ、09年にドラフトで1位指名されたが、4年間で4勝と結果を出せなかった。しかし、栗山監督は今季の中村に懸けた。毎年恒例となっている活躍次第でユニホームを脱がせる覚悟を持たせる「背水枠」に指名されたが、ケガなどもあって開幕を2軍で迎えた。

 上沢、浦野ら若手先発陣が台頭する中、16日に昇格。同日のロッテ戦(札幌ドーム)で今季初勝利を挙げ今季3度目の登板で大仕事。ブランコに厳しく攻めまくるなど覚悟を決めた男のマウンド度胸に、栗山監督も「(中村)勝に関してはいろいろあった。あいつの中で何かが変わった」と評価した。

 昨年12月に迎えた22歳の誕生日も、外出することなく、ひたすら室内練習場で汗を流した熱血硬派な好青年。この日は「女子高生DAY」が催され、スタンドから黄色い声援を受けた。「まだ僕のファンじゃないと思うんで」と謙遜したが、覚悟の5年目。勝負はこれからだ。 

 ◆中村 勝(なかむら・まさる)1991年(平3)12月11日、埼玉県生まれの22歳。武里中3年時にKボールの県選抜で全国優勝。日本代表でアジア大会3位。春日部共栄では甲子園出場はないが、3年夏の県大会2回戦の小松原戦で9連続三振をマーク。09年ドラフト1位で日本ハム入団。通算30試合で6勝9敗、防御率3・51。1メートル84、85キロ、右投げ右打ち。

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